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マハーバーラタ2・神の歌
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 『マハーバーラタ』というタイトルは、「バラタ」という王族の栄枯盛衰の物語に、「マハー」(大いなる)という形容詞が付いたもの。

『偉大なる神様の詩・バガバット・ギーター』の、大事なところを書いてみようと思う。理解の程度はどうあれ、行為そのものに意味があるのだから。

 親族や友や師を相手に戦いを挑む気のないアルジュナに、神の化身クリシュナが説いているところの要約は、以下のところではないかと思う。クリシュナは一貫して戦いを勧めている。

 我々を取り巻く世界は幻影であり、そのすべてに失望して、永遠を求め、ついには魂を見出す。大切なのは、決定を下し、おのれの真実を見出すことなのだ。

 生まれたものに死は必定である。あなたは嘆くべきではない。私は殺すものであり、殺されるものである。怒ることなく戦い、憎むことなく殺せるはずだ。現世の出来事は、過去の行為の結果である。結果を受け入れよ。

 戦いに専心せよ。そうすれば罪悪を得ることはない。何かをしたいから、何らかの行為をするものであるが、あなたの行為は、職務そのものである。勝つか負けるか、損か得か、結果は関係ない。

 戦争中には、全力で戦うべきだが、最後には放擲(ほうてき)されるべきである。戦いが終わった後には、成果は捨て、忘れ去ること。

 あなたに与えられた職務を黙々と果たすこと。そこに欲望がない状態が生まれる。一生懸命働いて、欲望を断つことに価値がある。まるでリパッサナー瞑想のようですね。過去のことを悔やんだり、未来のことを心配したりしないで、今現在の状態に集中する。

 人に干渉しない。心配しない。悩まない。思いを持たない。
【バガバット(梵)=バガヴァン(英)=バカボン(日?)】
「これでいいのだ」

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[2019/09/20 23:08] | おすすめの本 2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
マハーバーラタ
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 バガバット・ギーターの本を何冊か借りて読んでみた。専門家がユーチューブで話しているのも、いくつか見た。おしなべて、何が言いたいのかよくわからない。わかりやすい本も見当たらない。

 偶然、図書館の新刊棚に、「マハーバーラタ(下)」という本があった。中を見ると、『神の歌】という章がある。読んでみると、バガバット・ギーターの内容に似ている。でも、大ざっぱに似ているだけだ。「小説・旧約聖書」などのように、初心者向けにわかりやすい言葉で、かなり大胆に要約している本のようだ。(全部訳すと、もっとずっと長ーいそうだ)

 基本的な話は、ある王家というか一族が、仲たがいして、二つに分かれて戦争をするというものだ。登場人物は、ギリシャ神話や古事記のように、古代の神々の子供や生まれ変わりの英雄が活躍する。千夜一夜物語のようでもある。

 解説まで読んでみると、確かにバガバット・ギーターである。(主題と関係なさそうな)冒頭の戦争の話が、なんで出てくるのかという疑問の答えがここにある。バガバット・ギーターの本を読んでいるときは、確かにそんなこと言ってたような気はしたが、不思議なことに、認識していなかった。
 
 そもそもが民族戦争の話である「マハーバーラタ」のなかで、神の生まれ変わりが、一方の将軍に説教している場面なのである。『そこでクリシュナがアルジュナに、世界の真実を明らかにするために詠い聞かせたのが、神の歌である』この本の(上)(下)巻からみると、わずか3パーセントぐらいの分量しかない。

 3日かけて全部読んだが、全体の話はそれなりに面白いものの、バガバット・ギーター部分は、やはりわかりにくい。ところが「マハーバーラタ(上)」の最後に、わかりやすいところがあった。今でも役に立ちそうなところを。

☆彡

何が、バラモンを尊敬に値する者としているのか?
「心を制御する能力である」
生きている人間が、死んでいるとみなされるのは、どのようなときか?
「所有する富を、神々、客人、使用人、動物、先祖と分かち合わないときである」
黄金よりも価値があるものは何か?
「知識である」
富よりも望ましいものは何か?
「健康である」
もっとも望ましい幸福のかたちとは?
「満足である」
寛容とはどういうことか?
「最悪の敵の行為を耐え忍ぶことである」
人間が征服できる唯一のものとは?
「おのれの心である」
人間にとって最も恐ろしい敵とは?
「怒りである」

この世界について、もっとも驚嘆すべきことは何か?
「毎日、多くのものが死んでいくのに、生きている者たちは、まるで自分は不死であるかのように生きていることだ」
真理の道は、どのようにして見つければよいか?
「人は沈黙と孤独の中で、自分自身の人生について熟考しなければならない」

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[2019/09/17 20:11] | おすすめの本 2 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
オスティアの街道
ローマから電車で30分、港町であったオスティカ=アンティカには、ローマから立派な街道が通っていました。20世紀初頭まで砂の中に埋もれていたために、街や街道がしっかり残っています。
1999年に訪れました。その行く、直前に描いた絵(上)と、
行った後で2000年に描いた絵(下)です。
どういうわけか、街道のど真ん中に井戸があります。


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[2019/09/15 15:55] | アートライブ2019/20 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
吉田秀和の「カラヤン」
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 先日は、ドナルド・キーンさんのオペラ本について書きました。これまた同じように、本人が亡くなってから、今年2019年に出た本です。1960年から2010年ぐらいまでの50年間弱に渡って書かれたもの、カラヤンについてのものを集めています。吉田秀和は、音楽評論界の小林秀雄とでも言える、音楽批評というものを確立したような偉ーい!人です。

 この本は、キーンさんの場合と違って、全集本などと比較して、昔の文章に手を入れているとは思えませんが、それでも何度も読み返した文章に、気分が悪くなるというほどではないにしても、落ち着かない気持ちになるところがあります。

 この本も、半分以上、三分の二ほどは読んだことのある文章です。というか、カラヤンについてまだ読んだことのない文章があったことに驚いています。なにしろ50年にわたる、それぞれ年代が離れている、別々に発表された文章を、続けて並べていることに無理があると思います。

 50年といえば、カラヤンが活躍しだしてから亡くなるまでよりも長いです。最初のころと、最後では、カラヤンの演奏もカラヤンに対する考え方も変わって当然です。以前と反対のことを言ったらおかしいですし、同じような話も、ちょっとづつ変わって何度か出てきます。

 初めてカラヤンの演奏に接したときの話などは、別のテーマの文章に何度か出てきます。本人も当然、あえて、前と違った表現をしているでしょうが、何度も言いますが、同じ内容なのに、ちょっと違った言い回しになっていると感じると、やはり気分が良くないです。

 今ではどうか知りませんが、40年ぐらい前は、よっぽどの初心者なら別として、「カラヤンが好き」なんて、表立って言いにくい雰囲気がありました。ベームやフルトヴェングラーなどの方がまっとうな指揮者という扱いでした。

 指揮者列伝みたいな、指揮者についての文章などたくさんあるのに「カラヤン」のだけ集めて本にすると、まるで吉田秀和さんが、カラヤン大好き!と言っているように、誤解されるような気もする。文面から、同世代のもっとも偉大な指揮者だと思っていたと読み取れるにしても。 


 どんな評論家も、人を褒めている文章は美しいものです。
 カラヤンを手放しでほめているところを、一つか二つ。

 それも、なんとすごい音楽だろう!音楽の極めて高度な充実と、数あるこの大天才のオペラの中でもとびきり上質の演劇的な深みを湛えた「ドン・ジョヴァンニ」を扱って、これほど真正面から、これがもつ甘美と苦渋、死と愛とが肌を合わせている音楽を鳴り響かせるのに成功した演奏は、まれにしかないのではないか。少なくとも、私は―かつてきいたフルトヴェングラーの指揮によるザルツブルク音楽祭での上演を入れても―ほかに知らない。

 どうやら、カラヤンには、プッチーニのオペラは、よほど性のあった音楽であるらしい。このうまさは普通ではない。私には、これが世界中に愛されているのは「音楽の劇」としての芸術の力によるので、そうして、それはとりも直さず、この音楽の中にある高さと真実によるのだと、納得がいくのである。カラヤンとヴィーン・フィルの演奏もよい。とても良い。前にもふれたプッチーニにみられる和声と管弦楽法の妙趣が、この人たちの名演奏によって、音の艶といい、表現の力強さと微妙さといい、そのすべてにおいて、これほどまでに遺憾なく表現されたのは、例のないことではないだろうか。

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[2019/09/12 21:06] | おすすめの本 2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
第4回 草茅会 絵画展 2
そうぼうかい展終わりました。
先日は、全体図と二人の作品を出しました。
他の八人の作品です。
初日、二日目は約150人、その後の4日間は毎日約100人、
合わせて約700人の来場者でありました。
昨年は初日に、今回は最終日に、、、台風に当たりました。
ありがとうございます。


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[2019/09/09 18:40] | 展覧会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
■ 発音の鬼 8月の図書 ■
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 日本人が英語を理解しがたいのは、学校で教える発音がピントを外しているせいだと思っていて、発音に関する本だけは集めていた。その成果は身についていないが、とりあえず本だけは40年前から集めていたのである。

 1981年発行の松香洋子さんの「英語、好きですか―アメリカの子供たちは、こうしてABCを覚えます」から「楽しい英語の綴りと発音」、「英語耳」「英語舌」「単語耳シリーズ」のようなものだ。

 そこに新しいのが手に入った。バンクーバー発音の鬼 リチャード川口
英語の発音 パーフェクトトレーニング 藤田直也
BBC WORLD英語リスニング ビジネス・金融 である。

 重ねて言うが、一向に身についてはいないが、日本人が思い込んでいる発音と、全然違うことはわかる。英語を量的にいくら聞流しても、自分で発音できるようにならないと、聞き取ることはできないようである。

 困ったことに、英語文化圏にはそれほど興味がないので、アメリカ映画やドラマを見るのが好きではない。(イタリアなんかだったら興味があるのだが)「英語で読むスティーブ・ジョブズ」は、もともと知っている内容なので、楽しく読める。(単語は知らないのがいっぱいあるが)

 ちょっと気になったのは、二人の創業者ジョブズとウォズニアックであるが、かつてファーストネームは二人ともスティーブまたはスティーブンと日本語表記されていた。しかしここで見ると、ジョブズはSteve、ウォズニアックはStephen、日本語訳はどっちもスティーブである。

 まあ、パソコンを使っている人だったら、ジョブズに足を向けて寝れんだろう。


米中知られざる「仮想通貨」戦争の内幕-伊藤 秀俊
可動域を広げよ 齋藤 孝
もっと言ってはいけない 橘 玲
知ってはいけない 2 矢部 宏治
YouTube完全マニュアル 桑名 由美
50年目に聴き直す「ホワイト・アルバム」深掘り鑑賞ガイド
仕事に使える動画術-成功例に学ぶYouTube活用とオリジナル動画作成法- 家子 史穂
投資苑-心理・戦略・資金管理 Elder,Alexander
会計が動かす世界の歴史-なぜ「文字」より先に「簿記」が生まれたのか-Rootport
バンクーバー発音の鬼 リチャード川口
英語の発音 パーフェクトトレーニング 藤田直也
BBC WORLD英語リスニング ビジネス・金融
英語で読むスティーブ・ジョブズ IBC対訳ライブラリー
日本人だけが知らない「本当の世界史」 倉山満
人生を変えるモノ選びのルール 堀口 英剛
絵はすぐに上手くならない  成冨 ミヲリ

初恋 [CD] Play A Love Song 宇多田 ヒカル

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[2019/09/06 18:56] | 今月の図書2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
第4回 草茅会 絵画展 1
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草茅会展4

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[2019/09/04 17:45] | 展覧会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
南無の木2
 ただいま作品展前でありますが、逃避するように全く関係のない絵を描きました。
南無の木 F3版です。
京都 化野念仏寺付近の道にあった木です。
生命進化の系統図とか、宇宙の銀河地図とか、脳神経のシナプスなどと類似性があるような、ないような。
なんとなく、部屋の掃除がしたくなりました。

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[2019/08/31 18:50] | アートライブ2019/20 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
『ホワイト・アルバム』50年
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 2000年代の中ごろだったが、英デッカがモーツァルト生誕200年を記念して4大オペラを始めてステレオで録音した名盤シリーズ(1955年録音)が安価に売られていた。全10枚組で、2千円。秋葉原の石丸電気だから、そんなに悪質な海賊版であるはずがない。

 安すぎるから、なにか問題でもあるのかと、店員にたずねてみた。資料をめくってみて、結局はわからないのだが、恐らく著作権切れのため、安く出せるのだろうと言う。著作権が切れた?!

 それとは別に、フルトヴェングラーの名盤のLPからの復刻CDがあった。東芝EMIから出ている名盤であるが、どなたかの所有している昔のLPを再生して録音しCD化したものである。このCDの制作は、LP所有者のプライベートレーベルのようだった。置いてあったのは第5と第3交響曲で、視聴してみたが、私の持っているLPと同じ演奏で、なおかつ針の音も演奏も生々しく響いていた。現在のマスターテープからリマスターしたCDよりも、発売当初のLPの方が音が良いということらしい。

 『著作権が切れた音源は、他の人がコピーしても、販売してもいいらしい。』と、そのとき認識したわけです。

 そこで、このところ立て続けに出る、「ビートルズの50周年記念デラックスアルバムセット」みたいのものの要因も、そこにあるのか。

【50年目に聴き直す『ホワイト・アルバム』深掘り鑑賞ガイド】によると、オリジナルアルバム自体は50年で切れるが、ジョージ邸で録音されたデモテープとか、(やたらと沢山ある)スタジオでのアウトテイクなどの付属物は、本アルバムが切れるまでの間に発売すれば、そこから著作権が発生する、ということらしい。

 20年ぐらい前に、アンソロジーシリーズが出た時にも、海賊版対策といわれたものだ。以前は、海賊版のLPが高価な値段で売られていたからね。

 それからついでに、この本で驚いたこと。
『ホワイト・アルバム』の曲の中から好きな曲ベスト5を、音楽関係著名人かどうかはしらないが十数人に聴いた結果。
1位、ハッピネス・イズ・ア・ウォームガン
2位、ディア・プルーデンス :3位、ヤー・ブルース  
4位、マーサ・マイ・ディア :5位、マザー・ネイチャーズ・サン
あれ、あれ、好きな曲が出てこないぞ?(これも嫌いではないが)
次にやっと、6位、アイ・ウイル
7位、バースデイ :8位、ヘルター・スケルター
9位、ブラックバード

 ここで、コメントは、差し控えたいが、
『ホワイト・アルバム』には、嫌いな曲がない。

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[2019/08/28 09:25] | ビートルズ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
オペラに疑問の余地はない!
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 オペラを聴き始めたころ、いろいろな評論家の批評文を読んだが、その中でもドナルド・キーンさんの本は、独特の視点でとても面白かった。並みの日本人評論家と実体験が違う。私にとっては、源氏物語の話とともに、相当な影響を受けたと言えるだろう。

 私が読んだのは、だいたい40年ぐらい前のことだと思うが、今頃になって、ものすごく久しぶりにオペラの本を出すとは、いったいどういうことだろうと思った。読み始めたみたら、ほとんど読んだことのあるような内容の部分が半分以上あった。でも文章は違う。読み進むうちに、内容は良いのに、気分が悪くなってきた。内容は素晴らしいので、おすすめの本なのですが、冷静に読めません。

 昔読んだ本を取り出してきました。何度も読み返した本です。
『ついさきの歌声は』(昭和56年 1981年)中矢一義訳から
(エツィオ・ピンツァとは、ブルーノ・ワルター指揮でフィガロやドン・ジョヴァンニを歌っていた歌手です。)

「わたしにとって、敬愛する多くの女性歌手のなかから、さらに最愛の歌い手をただひとり選び出すなどということは、至難の業といっていい。フラグスタート?シュヴァルツコップ?それとも現役のだれか?
その日によって、その時の気分によって、答えは変わりそうだ。だが、男性歌手の場合、誰が最高か、まったく疑問の余地がない。エツィオ・ピンツァだ。」

『ドナルド・キーンのオペラへようこそ!』から
「敬愛する数多くの女性歌手のなかから、さらに最愛の歌い手をただ一人選び出すよう求められたら、その答えをだすのは至難の業となるでしょう。フラグスタート?シュヴァルツコップ?カラス?それとも現役のだれか?
 その日によって、その時の気分によって、答えは変わってきそうです。しかし、男性歌手の場合、だれが最高かという問いに対する答えは、まったく疑問の余地はありません。エツィオ・ピンツァです。」

 初めて読んだ方には問題はないのかもしれませんが、印象はだいぶ違います。時代の変化に合わせて、日本語を分かりやすく変えた、というわけでもなさそうです。日本語から日本語への翻訳なのか。以前はちゃんと訳者がいたのに、38年たってキーンさんが、ご自分で日本語を書いたのでしょうか。(亡くなってから出た本です)

 あと文脈の中からごっそりカットされているところもあります。たとえば、「メルヒオールと同等に扱いうる歌手は一人もいない。いうまでもなくこのオペラ(タンホイザー)のレコードは、例えばルネ・コローもこの役をこなす力量を持っていることを証明しているかにみえるが、実際の舞台でコローがこの役を歌うのを聞いたことのある人なら、だれひとりとしてそう結論を下すことはあるまい」などです。私もまったく同意ですし、レコードで聴いてもなんでこんなに評判がいいのか理解できません。現代歌手の批判は控えめにしたのかもしれません。(忖度か?)

 なんというか、「グレート・ギャツビー」とか「ライ麦畑でつかまえて」を、村上春樹さんが、新しく翻訳したことがありましたよね。(当然)ほぼ内容は同じなのに、日本語の表現がちょっとだけちがっているわけです。村上さんの小説は、最高の文学だと思っていますが、翻訳は、なんだか気分が悪いです。

 重ねて言う。内容は素晴らしいので、おすすめの本なのですが、
この本は、キーンさんの本意でしょうか?

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[2019/08/23 17:37] | おすすめの本 2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
そうぼうかい絵画展
まだ暑い日が続きますが、毎年恒例の作品展です。
やっと、案内葉書が届きました。
この丸いマークは、古代中国の毛筆からとったものです。


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[2019/08/21 19:38] | 展覧会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
油絵ファンダメンタルズ 2
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 自分と比べて、「あの人は、アメリカへ留学したから、英語がうまいんだ」ということで納得してしまう人がいます。芸大行ったから、ピアノの先生してるんでしょ。美大行ったから、絵がうまいんでしょ。いやいや、人一倍努力したんでしょう、とは思わないのです。美大を出たからといって、その後も絵にかかわる仕事をしている人は、ほんのわずかだと思われます。

 初心者の方は、何十年も絵を描いている人や、絵の先生は、喜びをもって楽に絵を描いていると思っています。他の学科とは違って、絵がうまい人は、最初から絵がうまいのだ(だから努力しても無意味なんだ)と思い込んでいる人もいます。最初から、楽にうまく描けるわけがないし、年期を積んだからといって、描くのが楽になったりはしないものです。美大に行ったから、絵がうまくなったわけでも、最初からうまいわけでもないのです。(なんだか、愚痴っぽくなってる)

 最初のころの未熟な絵を人に見せたり、批評されたりするのはつらいものです。しかし、自分から見ても下手な絵を、何百枚も描いてから、まともな絵が描けるようになります。下手な絵を描かないといけないのです。あるいは、自分の見る力が上達すると、年を経るごとに下手になっていくように感じることもあります。(同じように、このような未熟な文章でも書かなくては、汗)

 テレビで見たのだが、ある有名な現役彫刻家は、戦後10年ぐらい、シベリア抑留されて若いころ苦労をされたそうである。インタビュアーが「シベリアでの労働、大変だったでしょうね」と尋ねたところ、返ってきた答えは「彫刻家を続けることの方がどれだけ苦しいか」というものだった。芸術を追及するということは、命を削るような苦しみの連続なのかもしれません。

 有名な音楽家、ピアニストとかヴァイオリニストなどは、5歳未満の幼少期から楽器の特訓をしています。その後も、生涯、1日8時間の練習を課していたりするようです。モーツァルトとか、カラヤンなどは、5歳の時に、演奏会に出ています。生まれた時から、天才ですね。

 通常、画家を志すのは、もうちょっと年を取ってからだと思います。音楽家のような天才や、毎日何時間もデッサンを重ねたという話は聞いたことがありません。現代では、芸大、美大というものがあります。受験勉強という形で、中学生ぐらいから、デッサンを教えてくれる美術研究所に通ったりします。普通の学科の予備校とは違って、研究所と言います。

 研究所では、通常、毎日6時間程度を2年ぐらい、デッサンの研修をします。毎日、鉛筆や木炭の粉で、体中真っ黒になってます。大学を含めて、出席もほとんどとらないので、休んだからといって怒られるわけでもありません。実力が付けばいいのです。

 前回も書いたように、ここらあたりの段階から、先生に手取り足取り教えてもらった記憶はありません。昔の職人徒弟制度のようなもので、見よう見まね、盗めるモノは盗みなさい、という態度です。それよりも、展覧会を見たり、技法書を読むこと。他人の描き方を見比べ、自分より優れているところを取り入れること。仲間内で議論しながら新しいことを身につけていくこと。自分で勉強することを見つけていくしかないのです。(美大を出たから、自動的に絵の先生をしているわけではないのです)


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[2019/08/18 16:06] | 油絵ファンダ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
菜の花の開聞岳
2012年のクリスマス、12月24日に訪れた開聞岳の見える池田湖です。
菜の花の咲き始めにあたりました。
2月くらいまで菜の花が咲いているそうです。そんなに気温が違うのでしょうか。
桜の時期は、関東とそんなに変わらないのに。
鹿児島から電車で指宿か開聞、路線バスでここまで。
電車の本数が少なすぎて日帰りが大変。
開聞岳は、桜島から見ても美しかった。
1000mぐらいだから、登ってみたい。

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[2019/08/14 16:05] | アートライブ2019/20 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
油絵ファンダメンタルズ
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 よのなかのどんなことでも、スポーツはもちろん、特に学習系は、初心者向けから中級ぐらいまでの教則本がたくさん出ている。もちろん師匠について学ぶしかないものもある。英会話とか、音楽評論とか、投資・資産運用などの本は、たくさん読んだことがある。本を読んだだけで、例えば英語など習得できるわけがない。お金儲けがうまくなるわけでもない。実践経験が必要だ。

 もちろん「絵画入門」「鉛筆デッサンのコツ」「油絵の描き方」などの本も、何百冊も読んでいる。(メンタリストのDaigoほど読書家ではないが)本を読んでも、絵がうまく描けるようになるわけがない。ただ非常に懇切に、描画過程を説明してくれている著者もおり、人に教える参考にはなっている。

 著者によって、全く同じことが書いてあったり、反対のことが書いてあったりもする。いつも初心者のデッサンの見本に見せる本があるが、この間確認したら、表紙の取れたボロボロのその本は、1977年発行の「アトリエ」だった。42年ぐらい前の本である。その後、これ以上の本を見つけられないので、ずっとそれを使っている。初心者、最初の3か月ぐらいは。

 若いころ、大学に行っていたが、大学の先生に何か教えてもらった記憶はない。大学受験を突破して入学してきた生徒であるから、テクニカルなことは習得済みという体で、ぼんやりしたことしか言われなかった。それも週に1回、軽く見回りするだけである。友達同士で、とき油の使い方や、絵の具のメーカーによる違いなど研究しあったことはある。
 
 中学時代も、高校時代も、美術の先生は、美術の免許を持っていなかった。油絵については、学生の方が詳しい程度のものだ。大学の教務課で、うちの中学校の先生は、美術の免許を持っていないと言っても、信じてもらえなかった。(その後、通信教育で美術2級の免許を取ったらしい)

 教育実習もやったけれど、絵の教え方なんて知らない。子供の時に、絵の教育実習の先生から受けた授業をまねてすました。そのときの教育実習の先生はちゃんと、絵のことが分かっていた(と思う)。

 ちょっと普通の高校生では体験しない役得もある。高校3年生の時に、美大予備校みたいなところに通ったが、そのカリキュラムの中に裸婦デッサンがあるのである。つまりスタイルのいい女性の裸を、何時間も見続けるのだ。修行である(汗!)。もちろん裸にはすぐに慣れる。まれにモデルさんが、(あたりまえだが)服を着て歩いている姿を見て感動したりする。学食で、服を着ている?モデルさんに、アイスクリームをもらったこともある。

 というわけで、それからずっと初心者相手の絵の先生をしている。学生時代も習った覚えはないし、自分は、いわゆるカルチャースクールのようなところで習ったこともないので、他の先生が、どのような教え方をしているのかわからない。

 いろいろな先生の教室を渡り歩いた生徒に聞くと、たいていの先生は基礎的なことはそれほど教えず、構図とか色合いとか、要するに大学教授みたいな大ざっぱなものらしい。改めて基礎的なデッサンが学びたいので、ここに来ました、という人もいた。最初は「鉛筆の線の引き方と、幾何形体のデッサン」と聞いて驚く人もいる。「油絵はまだ、描けないんですか?」「半年ぐらいデッサンです」

 斎藤秀雄が小澤征爾に指揮の基礎として教えた、タタキ、腕の振り降ろしの訓練みたいなことです。楽譜を読んだり、音楽をやるのは、もっと先の話です。小説の書き方なんて教えられないんです。教えられるのは、日本語の「てにおは」です。

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[2019/08/10 16:02] | 油絵ファンダ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
■ 神さま! 7月の図書 ■
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 30年ほど前から、いやもっと前かもしれないが、サラリーマンなどやらずに楽をして生きていくことの追及に研鑽してきた。がんばらないようにするために、長年、がんばってきたともいえる。

 今年になってYouTubeを大量に見るようになったせいか、本を読む時間が少なくなった。今週は、図書館にはいかず(暑い)、ブックオフに4回(違う店舗だ)行って、12冊ほど買ってきた。(安いからだ)

 そのなかに、まあ、タイトルだけかもしれないが、ついつい買ってしまったもの。
『日本に殺されずに幸せに生きる方法 谷本真由美』
『神さま!がんばるのは嫌ですが、大成功する方法を教えてください! 大木ゆきの』
『僕たちはもう働かなくていい』『あり金は全部使え 堀江貴文』

 (最後は縮めて、つながりがわかりにくいが)普通の本屋さんにも、この手の本が山積みにある。しかし、やはり、特殊な才能があるか、言葉遣いをあらためるとか、それなりの努力研鑽が必要とされることになる。こんな本が売れるなんて、やめてほしい。

 世界的恐慌が起こりそうな中、消費税も上げ、休日は増やし、なんてとんでもない。日本人は、もっと勤勉に働きましょう。


本当の翻訳の話をしよう 村上 春樹 柴田 元幸
シュタイナー根源的霊性論-バガヴァッド・ギーターとパウロの書簡-ルドルフ・シュタイナー/著 高橋巖/訳
バカとつき合うな 堀江貴文/著 西野亮廣/著
僕たちはもう働かなくていい 堀江貴文
あり金は全部使え 堀江貴文
問答無用のクラシック 許光俊
クラシックの秘宝 許光俊
40代以上の女性がやってはいけないこと 大塚 邦明
ヒトは7年で脱皮する 黒川 伊保子
ひとり達人のススメ 山折 哲雄
★クラシック魔の遊戯あるいは標題音楽の現象学 許 光俊
やらなくてもいい、できなくてもいい。 四角 大輔
ビタミンC点滴と断糖療法でガンが消える! 西脇 俊二
炭水化物が人類を滅ぼす 最終解答編 夏井 睦
誰も教えてくれない真実の世界史講義 中世編 倉山満
無敵の思考-誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21 西村 博之
だまされない  健康に関する「常識」は間違いだらけ  鎌田 實
3秒決断思考 やるか、すぐやるか。 金川 顕教 
禅が教えてくれる美しい人をつくる「所作」の基本  枡野 俊明

「ドン・ジョヴァンニ」 ★ Klemperer EMI
マーラー第2番、第5番 マゼール フィルハーモニー管弦楽団
Beethoven Piano Concerto No. 1 Zimerman 39:49
Beethoven Piano Concerto No. 5 "Emperor" Zimerman  Bernstein 40:41
★チョン・キョンファ Beethoven、Brahmsヴァイオリン協奏曲
Lohengrin 3 Abbado94
Matthew McCreesh02
Die Walkure 1 Haitink88
Die Walkure Goodall
Cantatas, Vol. 8
マーラー第9番BERNSTEIN85ACO
幻想交響曲Rattle
よしだのうた ~吉田拓郎作品集~
元気です。
JET STREAM ~第一集 2
JET STREAM ~第一集 3
A Hard Day's Night
道草-夏目漱石の自伝小説-上(しみじみ朗読文庫)
Life 小沢健二94

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[2019/08/07 18:30] | 今月の図書2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
饗宴 再
タイムマシン

 日本放送協会のある番組で、エロスが語られていて、驚きました。

 もし美そのものを見ることが出来たなら、今までわれわれの見ていたものは影なので、真実の徳を生み出すことが起こりうる。

 それがエロスで、そういうことです。
簡単にいうと伝わらないが、詳しく言えないので、それなりに。

 それからプラトンの「饗宴」を読んでみました。
 対話編なのですが、解説によると、今では考えられない状況での飲み会でのことです。寝椅子に横になって、飲み食いしながら討論するのです。年配の男性が、年下の美少年をぴったり侍らせながらごろ寝している(こともあります)。後から来た人が、ソクラテスと主催者の間に座らせてくれとゴネたりします。隣に座るというのは、添い寝をするのに近い状態です。

 そんな状態で、順番にエロスについて思うところを表明する。その中で、比較的面白いのは、元々人間は現在の人間が、二人くっついた状態の生き物だったというお話。男男、女女、男女(おめ)の三種類ある。いろいろ事情があって、神は人間をまっぷたつに切ってしまう。その元の片割れを求めてさまようようになったのが恋で、それを司るのがエロスなのだ。

 ここのところ、「海辺のカフカ」にも引用されていて驚いた。村上さんは、もちろん、エロスを見ているのでしょう。洞窟とか井戸の中で。この小説も、残念ながら美人が出てこない。

 それで、「饗宴」を最後まで読んで、本文以上の分量がある解説を読んでも、放映の中にあった重要な部分が出てこない。なぜだろう、なぜかしら。

 もう一度見返したら、私たちのエロスとの関係も、イデアとの関係と同じということで、プラトンの『国家』からの内容であった。別の本なのだ。

★      ★

プラトン『国家』〈洞窟の比喩〉。私たちの世界とイデアとの関係。
 
 私たち人間は生まれたときから、どこかの深く暗い洞窟の中に住んでいる。
その体は手足首が縛られており、洞窟の奥の壁を向かされている。
人間達の背後には塀があり、その奥にある松明の明かりが、塀の上で動かされる人形の影を洞窟の壁に映し出している。人間達は自分が見ているものが影だとは、全く気づかない。本物だと信じ込みその動きをあれこれ考えながら生きている。

 あるときそのうちの一人が拘束を解かれる。彼は後ろを向き、強い光と、塀の上で動く人形を見る。彼は今まで見てきた影が現実だと思いこんでいるので、事態がなかなか飲み込めない。しかし次に彼は洞窟の入り口へと連れて行かれる。そして彼は外の世界を目の当たりにする。最初はあまりの明るさにものを見ることが出来ない。しかし彼は自然の姿をはっきり目にする。そして太陽が世界を成り立たせていることを理解する。

 彼は洞窟に再び降りていく。そして洞窟の人たちが見ているのは影に過ぎないことを知る。しかし洞窟につながれた人たちは、かれが説明する世界の真実を全く信じようとしない。逆に男を危険視して殺してしまうかもしれない。

★      ★

 以下、番組では、伊集院がつっこむ「テレビ業界?、出版業界?」言っていいのか。
先生は「いや、この現実だと思っている世界全体のことです」
江川達也「イデアに立ち返って、システムを変えていかなければいけない」
「いちおう影絵の世界でおとなしく見ているように演じています」
伊集院「死刑にならないように」
江川達也「本当はイデアの方に行ってほしい」
「でも作品の中のイデアを増やすと人気がなくなる」

わたしたちはプラトンを目指そう。ソクラテスにならないように。

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[2019/08/05 17:00] | おすすめの本 2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
夏はイリアスで乗りきる 再
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 今日もお昼前、1時間ちょっと散歩してきました。毎日食料を買わないと生きていけませんからね。タオルをかぶっていればそんなに暑くない。歩きながら音楽を聴くのが、うっとおしくはなります。

 ホメロスの「イリアス」は、ギリシャ対トロイの戦いのお話である。主役はアキレウス。この名は、アキレス、アキレス腱。ニケ(英語読みでナイキ)と同じで、靴メーカーみたいに感じますね。

 「イリアス」とは「イリオス(イリオン)の歌」、「オデュッセイア」とは「オデュッセウスの歌」という意味。イリオスというのはトロイのことみたいだ。ちなみにギリシャ側のことはアカイア軍と言っている。

 この物語は、ギリシャ人が語っているのだから、「トロイ戦役」のようなタイトルなのだろうと思う。文字に書かれたのは、紀元前6世紀のギリシャであるが、紀元前12世紀頃の話であって、文字の確定していない時代で、ずっと詩人によって語られていたものだ。

 こんな長大な物語が記憶で語られたはずはないという説もあるようだが、文字のない時代の人間の記憶力を、文字に頼っている現代の人間の感覚で想像してはならない。てなことを小林秀雄が言っていた。

 新しい松平千秋訳、ワイド版岩波文庫で、本は活字もキレイで読みやすい。だが、見慣れない漢字が多くて、脚注も多くてひっかかる。名前に枕詞が付く。ペレウスの子アキレウスと書いてある。アトレウスの子アガメムノンなんていう調子で、たまにペレウスの子だけですましたり、単にアキレウスだけのこともある。神々の王ゼウスでさえ、クロノスの子ゼウスである。

 このように、ちと読みにくいが、その前に読んだ、大江健三郎の「水死」よりも、内容はすんなり理解できる。確かストーリーは数年前の映画で「トロイ」ってのがあったけど、それと同じじゃないかな。10年間の戦いの、その中の10日間の出来事を凝縮してお届けする。トロイ総帥ヘクトールをアキレウスが倒して終わる、はず。

 それにしても、いろいろな神々が出てきて、命令したり干渉したりする。ジークムントを助けるワルキューレに、神々ヴォータンとフリッカの夫婦喧嘩がからんでくるニーベルングの指輪と似たようなもの。そもそも増えすぎた人間を減らすために、神々が戦争を起こすようにし向けたのだから、人間を使ってロールプレイングゲームをしているようなもの。歴史的英雄も将棋の駒だ。自由に動けない。 


 ギリシャ対ペルシャやトルコの領土配分を見ると、イタリアからトルコの海岸部分までギリシャ領っぽくなっているところが多い。つまりトルコ沿岸の島であっても島はギリシャなのだ。今でもかなりそんな感じで、ロードス島なんてトルコのすぐそばだ。

 これはギリシャは海洋民族であるので海に面したところはギリシャで、それ以外の内陸がペルシャやトルコという国なのだと思われる。

 だから東シナ海、名前は中国の海となっているが、海のない内陸部が中国なのであって、島がある海は、ベトナムやフィリピンや、そして日本の領土なのである。ロシアと北方領土だってそうだ。日本人は海人だ。

イリアス〈上〉 (岩波文庫)

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[2019/08/02 17:56] | おすすめの本 2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
所作を美しくすれば、心も?
 ずっと以前から、ブッダの瞑想法である、リパッサナー瞑想については勉強して、時折実践しては、挫折していました。日本の仏教は、ブッダの教えからあまりにかけ離れていて興味がわかないのですが、不思議なことに「禅」は、ブッダの瞑想法を守っています。

 いつものようにユーチューブを見ていたら、勝手にですが、枡野俊明「生きるのがラクになる椅子坐禅 今日から始める禅的朝活」というのが出てきました。

 『曹洞宗徳雄山建功寺住職であり、庭園デザイナーの枡野俊明。多摩美術大学の教授でもある升野氏は、禅の教えを説いた書籍も数多く出しているが、そのどれもが現代人にもわかりやすい。枡野氏によると、禅と日常はかけはなれたものではないからこそ、伝わる人にはちゃんと伝わるし、情報化社会の現代においてはよりいっそう心の拠り所として禅を求める人が多くなっているという。』

 たまたま今、図書館から借りている本の中に、「禅が教えてくれる美しい人を作る「所作」の基本 枡野俊明」というのがありました。読んでみたら、数年前に読んだことのある本でしたが、忘れてしまうものです。

 これは目次を見て気に入ったのですが、その一部は、(カッコ内は、感想)

なぜ、ワンランク上の人は、立っているだけで違うのか。
日常のすべての動作をおろそかにすれば、心は乱れる。
毎朝、両手を合わせる。(毎食事には、お祈りする)
裸足で生活してみる。(靴下をはくことが多い)
畳のヘリを踏まない。(このごろ畳自体を踏まない)
汚れたものはその日のうちに。(ためている)
おなかいっぱい食べない。(一食抜いてでも、おなかいっぱい食べる)
朝起きてすぐにテレビをつけない。(テレビもスマホも音楽もかけ、本を読でいる)
一日一回、腹から声を出す。(散歩中に大声で歌う)
同じ時間に眠る。(同じ時間に、昼寝はしている)
着ているものは、あなたの心を表している。(貧乏学生時代と同じってことか)
花を飾る。(花の絵を飾る)
メールではなく、直接話す。(めったに人に会わない)
携帯電話に頼りすぎない。(今では、スマホに頼りすぎている)
感謝は、手紙であらわす。(そうしている、切手も用意している)

掃除は心を整えるためのスイッチ。何も考えず、ただ一心に掃除に打ち込む時間を持てば、くよくよした気持ちも拭い去られるはず。今やらなければならないことに没頭することが、成果に結びつく。今、この一瞬を一生懸命に生きる。

肝の据わった人間になるには、自分のなすことひとつひとつを丁寧に、納得がいくように進めることです。極端な言い方をすれば、ひとつひとつの所作に命をかけるのです。

 規則正しい生活を送り、生活態度を整えれば、疲れていても心が穏やかになるため、疲れが表面に出にくくなる。人の心を育むのは普段の生活態度にほかならない。


 なるほど、反省すべき点が多い。
 暑かったり、寒かったりすると、(たいていそうだが)、食材を買うために外へ出るほかは、ほとんど家の中にいて、テレビと音楽をつけっぱなしで、ユーチューブを見たり、本を読んだりしている。本はいつも5冊ぐらい、とっかえひっかえ読んでいる。

 車や電話はやめ、プリンタも止めた。ビデオが壊れ、テレビももうすぐやめそうである。が、スマホよりも、パソコンがなくてはならない。

 あと10万回ぐらい、生まれ変わらないとまっとうな人間にならないのかな。

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[2019/07/30 17:44] | 今月の図書2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
コンビニで印刷。
 近頃、イトーヨーカドーで、「スマホにアプリを入れているとポイントが貯まるよ」を勧められた。しかし、先日のセブンペイのいい加減さに、経営陣の吉本並みの非常識、信頼を置けなくなったので、アプリの登録など、する気にならなかった。

 イギリスのブレグジットは、昨年から言っているが、合意なき離脱しかない。メイ首相の合意、つまりEU側の言い分を聞いていたら、形だけの離脱で、実質はそのまま、イギリスの自由はなくなる。離脱してうまくいってしまうと、他の国も離脱する。とにかく離脱して、その後に交渉するしかない。

 車をやめて、家でんわもやめた。携帯電話と時計は持たない主義であったが、携帯を持った途端に、スマホに変えた。スマホがタブレットやノートパソコンよりも使いやすいことが分かったからだ。今年は、プリンタをやめた。そのうち、スマホの電話機能と、テレビはやめるかもしれない。(LINEで電話できるし)

 ここ数年、毎年プリンタを買い替えていた。インクを替えるよりも、新しく買った方が安いからだ。しかしそれもうっとおしくなった。コンビニで入金なども使っているが、コピーやファックスもできる。印刷したいときは、そっちを使うことにした。

 したがって、いままで印刷したかったが、印刷レベルが悪くてやめていたものを、コンビニで、セブンイレブンのことだ、印刷してみた。A4でカラー50円だから、たぶんインク代よりも安い。そして、やはり、安価なプリンタよりもきれいだ。部屋もすっきりする。

家には、絵が300枚以上あるし、毎年、2~3回展覧会をやっているので、どの絵を出したのか、まだ発表していないのか、覚えていられない。そこで、毎年の出品したリストを作っています。印刷しました。


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[2019/07/27 19:27] | カルトン | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
ヴァイオリン協奏曲第5番再び


 先日、ヴィバルディ、スメタナなどの聞き比べの本を取り上げました。そして、それぞれの演奏家による違いが大きいのに改めて驚きました。そこで、好きな曲である『モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番』を比べてみました。

 以前取り上げたように、この曲は、カラヤン指揮ムターのデビュー盤で長らく馴染んでいました。他に気に入った演奏に巡り合わなかったのですが、前日、といっても一年前ぐらいです、ヒラリー・ハーンの演奏に感銘を受けました。

 これまた先日の、名曲聴き比べ本、にも書いてありましたが、一部の名演を除いて、ほとんどは存在意義のないレコードです。なぜレコード会社が、この指揮者で新しくレコーディングする必要があるのか、理解できないものがほとんどです。

 当然、個人の好みの差があって、いろいろなものを愛好する人もいるのかもしれませんが、私一人にとっては、ほとんどの演奏は、つまらなく感じます。たとえば、以前はどの演奏でもそこそこ楽しめたのに、ワルターのあるいは、フルトヴェングラーのとある演奏を聴いて感動してからというもの、他の演奏がつまらなくなってしまうことは、しばしばあります。

 モーツァルト・ヴァイオリン協奏曲第5番第3楽章、を30種ぐらい聴いてみました。まずは第3楽章の頭だけ。ここで、大家のハイフェッツ、オイストラフ、スターン、(それぞれライブを含め数種ある)など落としました。あきれるほどダメです。大抵、一つの音が短すぎる。その他、マンゼ、シュレーダー、日本人演奏家などもダメです。下の7つだけ、録音して、聴きなおしました。

モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番第3楽章
Violin Concerto No. 5 in A Major, K. 219, "Turkish" III. Tempo di menuetto

Timothy Chooi2019 - Jean-Jacques Kantorow 08:32 エリザベート王妃国際音楽コンクール
Anne-Sophie Mutter再録音 - London Philharmonic Orchestra 08:32
Isaac Stern- George Szell 1963 08:53
Bronislaw Gimpel - Otto Klemperer 09:03 1955 and 1956 ブロニスワフ・ギンペル
Monica Huggett 09:11- Orchestra of the Age of Enlightenment モニカ・ハジェット -
Jascha Heifetz - John Barbirolli  06:37 23 February 1934 
★Arthur Grumiaux- Colin Davis 08:53 アルテュール・グリュミオー

ムターの再録音がどういうわけかダメ。再録音のチャイコフスキーとヴィヴァルデイはトップクラスに素晴らしいと思うが、あとはいいと思わない。あのデビュー盤が不思議だ。

 クレンペラー指揮のブロニスワフ・ギンペルの演奏は、1955年あたりのライブで、会場のノイズが大きいが、どういうわけかヴァイオリンもすごく良く鳴っていて気持ちのいい演奏だ。

 しかしムターやヒラリー・ハーンに匹敵する演奏がない。こんなに聴いてもない!とあきらめかけていた矢先、落ち着いて気持ちよく聴ける演奏がありました。

 昔から定評のある人ですが、初めてちゃんと聴きました。アルテュール・グリュミオーのヴァイオリンです。私の思った通りに演奏してくれています。




moV5グリュミオー2

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[2019/07/23 20:20] | モーツァルト | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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