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| 『イル・トロヴァトーレ』メトと『アイーダ』オランジュ音楽祭 |

メトロポリタン歌劇場の『イル・トロヴァトーレ』ですが、普通に市販されているDVDです。最近取り上げたメト『ナクソス島のアリアドネ』と『ワルキューレ』も市販されていますが、自家製録画のモノでした。ジェームズ・レヴァイン指揮で、マルトン、ザージック、ミルンズ、パヴァロッティというそこそこの配役です。今回は正規のDVDだったので、音質がとてもよく、レヴァインの指揮もなかなかのもので、歌唱もなかなかのものと、いったんは思ったものの、やっぱり何にも感動しない演奏だった。
逆に『イル・トロヴァトーレ』の台本と音楽は、やっぱり素晴らしいと思った。『椿姫』や『アイーダ』なんてのは、よくできた作り話だが、『イル・トロヴァトーレ』は現実にあったことだと強く思う。そう思わせるなにかがある。
『アイーダ』 オランジュ音楽祭 1976年 ピエール・ジョルダン監督
以前取り上げた『トリスタンとイゾルデ』カール・ベーム指揮 オランジュ音楽祭ライブ映画 1973年7月4日収録のものと、非常に似たような映像。同じプロダクションで制作されたモノなのかどうかは不明。『トリスタン』同様に、明るいところと暗いところの明暗差がくっきりで、カラー映像ながら白黒映像を見ているような印象を受ける。ただしこちらの方がいくぶん、きれいに映っている。
『トリスタン』は別の場所であったが、この『アイーダ』はアウグストゥスの像があることで有名なオランジュの、ほぼ紀元頃に作られた円形古代劇場を使っておこなわれている。
トマス・シッパース指揮 トリノ歌劇場O&Cho サンドロ・セークイ演出 オランジュ音楽祭 1976年 ピエール・ジョルダン監督
アイーダ=========ジルダ・クルス=モロ アムネリス========グレース・バンブリー ラダメス=========ペーター・グーガロフ アモナスロ========イングヴァル・ヴィクセル ランフィス========アゴスティーノ・フェリン 国王===========ルイージ・ローニ
カメラ5台、強風の中のステレオ録音、編集に6ヶ月という、かなり高い完成度を目指した、編集ばっちりの映画でありながら、奇妙な生々しさと訴えかけるもののある映像である。すべてが美しいメトロポリタン歌劇場のDVDと、全く反対だ。5台のカメラも、真上から写したり、客席奥の高い真横から写したりと、通常の映像と違って落ち着かないことはなはだしい。この強引なライブ映像、アイーダとアムネリスのドレスが強風にはためいている中での歌唱に熱いものを感じる。
なんてかわいそうなアムネリス。どうしてタイトルが『アムネリス』ではないのか。 幸せに死んでいく二人を前に、たった一人で生きていかなければいけないのに。
『イル・トロヴァトーレ』どうしてタイトルが『アズチェーナ』でないのか。 この劇は、アズチェーナで始まり、彼女の「おかあさん、かたきをとったよ!」で終わるのに。
どうして『スザンナの結婚』・・・・・やめときます! テーマ:クラシック - ジャンル:音楽
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