オクサナ・ディカの「仮面舞踏会」
仮面トリ03-1

ヴェルディ「仮面舞踏会」 
ジャナンドレア・ノセダ指揮 トリノ王立歌劇場
ロレンツォ・マリアーニ演出
第1幕:50分 第2幕:40分 - 休憩 30分 - 第3幕:55分

リッカルド:ラモン・ヴァルガス
レナート:ガブリエーレ・ヴィヴィアーニ
アメーリア:オクサナ・ディカ★★
ウルリカ:マリアンネ・コルネッティ
オスカル:市原愛
シルヴァーノ:フェデリコ・ロンギ
サムエル:ファブリツィオ・ベッジ
トム:ホセ・アントニオ・ガルシア
判事:ルカ・カザリン
アメーリアの召使:アレハンドロ・エスコバル

 リッカルドのラモン・ヴァルガスは、スカラ座のドン・カルロの時よりも声が出ていたかな、頑張ったかな、という名誉ちょっと挽回ぐらい。あとオケも歌手も、アメーリアと段違いすぎてなんとも言いにくい。オスカルは、かつて本宮寛子さんが歌ったのが気に入っている。日本人歌手だからというわけではない。

 舞台装置は、低予算でなかなか華やかに見せていたと思う。なんとなく演出は弱い。演技と言うよりも、顔の表情に物足りなさがありました。白黒格子のフェルメール風床面。遠近をあまり付けていないのがよかった。第3幕で別れ際にレナートのガブリエーレ・ヴィヴィアーニが、これみよがしに、アメーリアに、ブチュッと口づけをした。
どうやら実生活でもパートナーらしい。是非に及ばず。

 どなたかの影響で、主役のオクサナ・ディカちゃん(笑)。
これはもう3年に一度しか巡り合わせない素晴らしい声であります。

ノルマ エディタ・グルベローヴァ
(「ノルマ」演奏会形式 東京フィル、スロヴァキア・フィル合唱団2003年)
イゾルデ ヴァルトラウト・マイアー
(『トリスタンとイゾルデ』 バレンボイム ベルリン国立歌劇場2007年)
ヴィオレッタ アンナ・ネトレプコ
(「椿姫」パッパーノ指揮 ロイヤル・オペラ2010年)

以来、ひさびさに大歌手の声を聴いた思いです。
ネトレプコに近い声量で、コッソットの鋭さを併せ持つ。
こんなに立派な声なら、他のことは気にならない。



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ディカ
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[2013/12/08 18:48] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
『仮面舞踏会』 ジーリ セラフィン1943
仮面ジーリ43



  初夏に話題に上げた『仮面舞踏会』ガヴァッツェーニ盤やアンジェロ・クエスタ盤と同時期に聴いていたのだが、ちょっと録音が古いから、おすすめするのもどうかな、と思っていた。ジーリという有名なテノールをかついだだけの盤かなという気もしていた。

 1943年録音といっても、カラスのライブなんぞよりも聴きやすい。さすがはEMIの正規録音、1950年カラヤン『フィガロの結婚』とそんなに変わらない。というか、1952年のフルトヴェングラー『トリスタンとイゾルデ』では格段によくなるのだから、10年ぐらい進歩がなかったのかも。

トゥリオ・セラフィン指揮 ローマ国立歌劇場管弦楽団,ローマ国立歌劇場合唱団1943
Riccardo.....Beniamino Gigli ペニアミーノ・ジーリ(T)
Renato......Gino Bechi ジーノ・ベッキ(BR)
Amelia......Maria Caniglia マリア・カニーリャ(S)
Ulrica......Fedora Barbieri フェドーラ・パルビエリ(MS)
Oscar.......Elda Ribetti

 まず、セラフィンの指揮が違う。あの堂々たる印象の50年代のセラフィンとずいぶん違う。テンポの緩急が不安定で、基本的に速めの演奏。古い録音にありがちな、全員異常な熱の入れよう感がただよう。

 フェドーラ・パルビエリは、後年のカラス相手のときよりも力強いし、オスカルも文句なし。他の歌手も特に悪い印象はない。まあ、どの演奏を聴いてもアメーリアはもうちょっとよくできるような気がするのだが。

 看板のジーリであるが、これがパヴァロッティに似ている声。いや、ガッカリすることはない。高くて弱々しくて揺れているような、なめらかな声なのだが、とてもいいのだ。この異常な熱気の中で、ジーリだけ臨機応変・変幻自在に歌っているようだ。マントヴァ公爵もすごっく良さそうだが、録音は残っていない。


 

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[2012/09/26 10:05] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
『仮面舞踏会』 クエスタ指揮 トリノ・イタリア放送1954
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 『仮面舞踏会』1957年12月7日 スカラ座ライブ、ステファノ、バスティアニーニ、カラス、シミオナート、ラッティ、ガヴァッツェーニ指揮のものを聴いた。しかし音質も悪く、考えるところがある。特にオスカルが良くない。解説には超のつく名盤みたいに書いてあるが、したがって、この盤は後回し。

 『ドン・ジョヴァンニ』が予想外にめっぽう良かった、イタリアチェトラのスタジオ録音シリーズです。この『仮面舞踏会』と同じクエスタ指揮で、1951年録音の『アイーダ』も聴いてみたが音質が悪い。歌手も全員知らない。そして次に手に入れたのがこの『仮面舞踏会』です。

 タリアヴィーニとヴァルデンゴという有名な歌手が出ている。適役かどうかはともかく、このシリーズにこんな名歌手が歌っているとは。そして『ドン・ジョヴァンニ』同様、同時代のステレオ録音よりも、声がとても良くきこえる。

 CD1枚目に1・2幕が、CD2枚目は3幕だけとスッキリしている。他の盤はなぜこうしないのだろう。


アンジェロ・クエスタ指揮 トリノ・イタリア放送交響楽団
トリノ・イタリア放送合唱団 1954年11月16日 75M08S/44M31S

リッカルド=======フェルッチョ・タリアヴィーニ
レナート========ジュゼッペ・ヴァルデンゴ
アメーリア=======メリー・カーティス・ヴェルナ
オスカル========マリア・エラート
ウルリカ========ピア・タッシナーリ
シルヴァーノ========アルベルト・アルベルティーニ
マルコ・ステファノーニ,ヴィト・ススカ(BS),エミリオ・レンツィ(T)

 タリアヴィーニは名前はよく聴くが、レコードでは初めて。NHKイタリア歌劇団来日公演の「愛の妙薬」を歌っている古い映像で見たことがあるのみ。したがってもっと軽い役しか歌わないのかと思っていた。ウルリカのピア・タッシナーリという知らない歌手は、彼の奥さんだと書いてある。

 ヴァルデンゴは、トスカニーニの最高の名演『ファルスタッフ』で、タイトルロールを歌っている。それだけでも最高の歌手だ。

 アメーリアを歌うメリー・カーティス・ヴェルナは、先に書いた51年録音の『アイーダ』でもアイーダを歌っているところをみると、かなりの歌手なのだろう。私にはカラスの歌唱よりも、それほど劣るとは思えない。ただし、この歌手の中ではいちばん声がぼやけている。レオニー・リザネクのような含み声っぽい。

 録音のせいだろうが、最初は声量も明瞭度も、他の歌手より一段劣っていた。だんだん終盤に向けて良くなっていったように思う。

 オスカルのマリア・エラートこそ、全くなんの手がかりもない歌手だが、とてもいい。レリ・グリストをもっと高くしたような明瞭な声で気持ちがいい。好みによっては高すぎて嫌う人もいるだろう。

 この録音は、古い録音にあるけれど、オケよりも歌手の声が立派に聞こえることに意を尽くしているようである。全体のバランスとかよりも、今歌っている声がよく響くようにしている。だからシルヴァーノでさえ、ひどく力強い声でとまどってしまう。ホールの響きのせいか、エコーがかってきこえる部分もある。

 したがってガヴァッツェーニ盤よりも、はるかに聴きやすい。アンジェロ・クエスタという指揮者、非常に控えめながら、フィナーレの落ち着いたテンポの変化など、凡庸な指揮者とは思えない。最近聴いたものでは、カラヤンを除けば、ショルティ、ムーティ、ガヴァッツェーニなどの演奏よりもずっと真摯に受け止められる。一気に聴いてしまい、目頭が熱くなった。

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[2012/07/28 20:04] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
初めて見た 『仮面舞踏会』
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 だいたいオペラなんていう面倒なものは、100回くらい聴かないと好きにはならないのだ。特にモーツァルトのオペラは難しい。(もちろん当社比)。だから最初にビデオで見たときなんかは、歌手が美人でもなければ、全然共感できない。最近は、特にイタリアものテノールが、見るに堪えない人が多い。

 ところがこの『仮面舞踏会』というオペラは、どういうわけか初めてテレビ放映されたのを見て、楽しかったのだ。アメーリアが良くて、オスカルの声と歌がとっぴょうしもなく感じたのだと思う。見かけはともかくテノールの市原多郎も良かった。

 それは、ザルツブルグ音楽祭実況中継やミラノ・スカラ座の中継ではなく、藤原歌劇団公演だった。こてこての日本人歌手である。日本人の歌手や合唱団員は、西欧人歌手にくらべて、さらによりいっそう見るに堪えない場合が多いが、このときはそうではなかった。ちょっと背が低いくらいで。

 特にオスカルは、この後に視聴した、第何回かのイタリアオペラ団来日公演よりもずっといい。スカラ座やザルツブルグ音楽祭ライブでも、たいてい一本調子の歌い方で、見栄えの良くない歌手がつとめていた。ベータテープに録画してあるが、もはや見ることができない。


アルマンド・ガット指揮  東京フィルハーモニー管弦楽団
栗國安彦演出 藤原歌劇団合唱部 東京文化会館 1986年2月6日

リッカルド=======市原多郎
レナート========エリア・パドヴァン
アメーリア=======片岡啓子
オスカル========本宮寛子
ウルリカ========牧野恭子


 先日のパタネ1964ドイツ語ハイライト盤を書くついでに、ムーティ、ショルティ新、カラヤン盤を聴いて、さらにジャナンドレア・ガヴァッツェーニ指揮 ミラノ・スカラ座1957年、カラス、ステファノ、バスティアニーニ、シミオナート、ラッティも聴いてみた。やっぱりオスカルはいまいちだ。

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[2012/07/22 19:46] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
「仮面舞踏会」 ドイツ語HL パタネ1964
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『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』に続いて、意外なところが出ました。
全曲盤からの抜粋ではなく、始めっからハイライト盤として企画された「ドイツ・グラモフォンで豪華歌手陣を起用し、録音されたドイツ語によるオペラ・ハイライト集 」の第3弾!!であります。

 『魔笛』と『コジ・ファン・トゥッテ』が見つからなかったので、いきなりの「仮面舞踏会」です。あとヴィントガッセンが歌う「オテロ」も続くかもしれません。
 

歌劇「仮面舞踏会」(抜粋)《ドイツ語歌唱によるオペラ・ハイライト》
VERDI: EIN MASKENBALL - QUERSCHNITT

[指揮]ジュゼッペ・パタネ
[演奏]ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団 1964年1月ベルリン録音
ヴァルター・ハーゲン=グロル  ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
(T)ジェス・トーマス
(BR)ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
(アルト)ジークリンデ・ヴァーグナー
(S)イヴリン・リアー
(S)インゲ・ボルク

 上の表に役名は書いてないけど、予想はつきます。っていうか、間違えようがないですよね。リッカルド、レナート、ウルリカ、オスカル、アメーリアです。それにしても、まるで『ローエングリン』とか『影のない女』でもやるかのようなメンツです。

 さて、「仮面舞踏会」はここのところ聴いていないので、ムーティ盤を取りだして聞き比べてみたのだが、指揮はともかく歌手が良すぎるので、これと比べちゃいけないと思い直したところです。

 そこで全く問題ないどころか、おそらくたいていの全曲盤よりも良いと思うのは、イヴリン・リアーのオスカルです。もともとオスカル(とミーメ)の悪い全曲盤は聴く気がしないぐらい大事な役ですぞ。(そうかなー?)アバド盤のグルベローヴァよりもいいし、レリ・グリストなみです。

 あとは、特にジェス・トーマスなんかは、ドミンゴのワーグナー、フィッシャー=ディースカウのなんとか(いっぱいありすぎて言い切れん)よりも、もっとそれらしくない。もちろんドイツ語っていうのもあるんだけど。

 インゲ・ボルクの熱唱は、それなりに評価できる。うん。
このシリーズでいちばん良いような気がする。うんうん。

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[2012/07/16 16:01] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
『仮面舞踏会』 ムーティ指揮 ミラノ・スカラ座2001
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リッカルド・ムーティ指揮  ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
リリアーナ・カヴァーニ演出  イタリア・ミラノ・スカラ座2001,5録画
Ⅰ-Ⅰ:19m42s Ⅰ-Ⅱ:29m18s Ⅱ:31m58s Ⅲ:49m11s

リッカルド=======★マサルヴァトーレ・リチートラ
レナート========ブルーノ・カプローニ
アメーリア=======マリア・グレギーナ
ウルリカ========☆マリアーナ・ペンチェヴァ
オスカル========オフェリア・ガラ


 この演出家は、あまり演技にこらない。舞台装置は堂々とした立派のモノで、あまり動かず歌うから、歌唱主体で、その意味ではとてもいい。特にいいのは、第3幕のレナートの書斎から、舞踏会に変わるところ。主役の背景で、舞踏会のダンスをするをしているのが、こんなに決まっているのは初めて見た。

 リッカルドのリチートラが断然いい。パヴァロッティのような細い声で、リッカルドには適役。合唱団は素晴らしく、他の歌手もそこそこだが、特にアメーリアとレナートがいまいちだ。そのため、前半の方が楽しめる。

 かつて、バイロイト音楽祭最年少デビューをはたし、鬼才と呼ばれ、カラヤンからも警戒されたヴォルフガング・サヴァリッシュも、最近は目立った活躍をしていない。

 同じく、70~80年代の尖ったムーティはどこへ行ったのだろう。とても良い演奏だが、なんだか普通。まったくもって堅実な中堅指揮者である。


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[2010/08/03 22:38] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top
『仮面舞踏会』 ガヴァッツェーニ ミラノ・スカラ座管弦楽団 1960 その1


 ここのところ、ちょっと難しいオペラ 『ラインの黄金』『ヴォツェック』『ムツェンクス郡のマクベス夫人』『影のない女』なんてものを聴いている。それで突然、ヴェルディ『仮面舞踏会』の、前からあることは知っていたが、借りてきたことのないやつを、気まぐれで図書館から借りてきた。
 わかりやすい。なんて、直裁に心に響いてくる音楽だろう。

  ガヴァッツェーニという指揮者は、この『仮面舞踏会』以外では聴いたことのない指揮者だ。それに1960年頃のドイツ・グラモフォンは、イギリスのEMIやデッカがオペラの名盤をたくさん録音しているときに、地味な活動しかしていない。録音技術でも劣る。

 ちなみに雑誌で目についたところを書き出してみる。書き出せるぐらい少ないということだ。
1958年 バラの騎士 ベーム
1959年 魔弾の射手 ヨッフム
1960年 仮面舞踏会 ガヴァッツェーニ (この盤です)
1961年 ドン・カルロ サンティーニ ★名盤
1962年 トロヴァトーレ セラフィン ★名盤
1963年 アラベラ カイルベルト
1963年 影のない女 カイルベルト
1966年 ワルキューレ カラヤン  (ここでやっとカラヤン)
1968年 フィガロの結婚 ベーム ★名盤

 1960年頃、EMIからドイツ・グラモフォンに移籍したカラヤンも1966年に『ニーベルングの指輪』シリーズを始めるまでオペラを録音していない。EMIやデッカのようにオペラ録音チームができていなかったのだろうか。

 そして、偶然のことか、この『仮面舞踏会』のプロデューサーはオットー・ゲルデス。移籍後のカラヤンのレコーディングは10年間、このゲルデスがプロデュースしている。自身もたった1点だけ、オールスターキャストの「タンホイザー」1969年を指揮している。


 音楽之友社1987年発行の『名曲名盤500』を見ると、『仮面舞踏会』ではアバド盤とヴォットー盤(カラス)が双璧で、その他の盤はほとんど得点が入っていない。そしてガヴァッツェーニ・ミラノ・スカラ座はかろうじて入っているものの、このドイツ・グラモフォンの正規のレコーディングではなくて、伊チェトラから出ている1957年12月のスカラ座ライブの方だ。

 歌手は、カラス、ステファノ、バスティアニーニ、シミオナートと、このドイツ・グラモフォン盤よりも名前だけ見ると格段にいい。やはり、レコーディングでは有力な歌手を使えなかったと思わざるを得ない。しかし、同じスカラ座シリーズの、「ドン・カルロ」と「トロヴァトーレ」は見事な歌手を集めているのが不可解だ。

 その中で、ソプラノだけは若手のアントニエッタ・ステッラ。彼女はセラフィンの「椿姫」1956年EMI盤で、主役に起用されているが、カラスが使えないためだったと思われる。ミラノスカラ座での3作で、カラスもテバルディも使えないドイツ・グラモフォンはステッラを使うしかなかったのだろうが、この時期、輝いていたのだと思う。



ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団
ノルベルト・モーラ合唱指揮 1960年8月  ドイツ・グラモフォン
Ⅰ-Ⅰ:20m36s Ⅰ-Ⅱ:28m20s
Ⅱ.29m30s  
Ⅲ-Ⅰ:23m53s Ⅲ-Ⅱ:21m52s

リッカルド=======ジャンニ・ポッジ (GIANNI POGGI)
レナート========★★エットーレ・バスティアニーニ (ETTORE BASTIANINI)
アメーリア=======★★アントニエッタ・ステッラ (ANTONIETTA STELLA)
ウルリカ========★アドリアーナ・ラッツァリーニ (ADRIANA LAZZARINI)
オスカル========ジュリアーナ・タヴォラッチーニ (GIULIANA TAVOLACCINI)


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[2009/03/03 21:21] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
『仮面舞踏会』 シャイー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 第3幕
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リッカルド・シャイー指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
ライプツィヒ歌劇場合唱団 エルマンノ・オルミ演出
2005年11月23日・26日、ドイツ、ライプツィヒ歌劇場(ライヴ)
 Ⅲ-1:24m56s Ⅲー2:22m16s

リッカルド=======★マッシミリアーノ・ピサピア
レナート========★フランコ・ヴァッサッロ
アメーリア=======★キアーラ・タイギ
ウルリカ========★アンナマリア・キューリ
オスカル========ユン・イー・ユー


■第3幕■

 第1場

 第2幕が終わる寸前に、リッカルド邸のセットが、左側から舞台の中央に滑り出してくる。2階に向かう階段があるだけの、奥行きのない薄い壁。この第1場の間に、裏では舞踏会のセットが用意されているのだろう。そして音楽はそのまま第3幕に突入する。そして引き続き、レナートとアメーリアだけの暗い場面。二人とも深刻な表情がいい。レナートはその容姿からして、悲劇的な説得力をいくぶん欠くような気もする。

 今までレナート邸の右側から2幕の背景が見えていたのだが、右から色違いの壁面が出てきて、真ん中で半分ずつになる。つまり左側はレナート邸、右側はリッカルド邸という設定で、互いに相手は見えない設定のようだ。これで舞台の後側はまったく見えなくなる。アメーリアとリッカルドは、別々に一人で自分の心境を歌う。

 第2幕からの舞台転換の必要のために、舞台前方しか使わないセットだが、簡素なわりにわかりやすく、真摯な歌唱のじゃまにならなくて好感が持てる。

 第2場

 左右の壁面が開いて、後の方から舞踏会が始まる。

 サムエル、トム、レナートは、うすい青に赤い帯、巨大うちわのようなモノが付いたヘルメットをかぶっている。オスカルは茶色の衣装に、茶色のもじゃもじゃした帽子に釘がいっぱい刺さったようなもの。ウルリカのハリネズミを反対にしたようなトゲトゲ。最初のオスカルの歌は、あいかわらず切れ味が悪い。他のみんなも、帯を巻いている胴体部分は同じようなデザインだが、頭部、ヘルメットはかなり自由に変な形のモノをのせて動いている。

 リッカルドは濃く青いザラストロを思わせるような衣装に、顔の周りに金の丸い輪。趣味は悪いが太陽神のようでもある。アメリアはカラフルでギラギラで白っぽく透明な、ウミウシのようなドレスに、ホタテの貝殻を立てたようなモノを頭の上にのせている。みんな、目の所には、ヴェネチア風仮面を着けている。

 こんなことを書いていると、みんなバカみたいな姿で歩いていると思われるだろうが、実はそれほど場違いな印象でもない。今までの流れに、なんとなく、乗ってはいるのだ。

 舞台上空にもトゲトゲのかたまりが浮いているのだが、その一番下へ下がった部分から、レナートが剣を取りだし、リッカルドを刺す。アメリアとリッカルドは、舞台中央にある、3段渦巻き階段の上で最後の声を出す。半円形の舞台背景が回転して、全体を包み隠す。

 演出は奇抜なことをしているわりには、納得できる仕上がりで、後味もいい。音が優れているのか、歌手が極めて優秀なのか、通常のライブよりも全ての声がはっきり明瞭に気持ちよく聞こえる。中でもアメーリアのキアーラ・タイギ、ぜひ実演で聴いてみたい。2008年度に見たDVDの中で、3本の指に入る★★★の名演でした。

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[2009/02/02 21:10] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
『仮面舞踏会』 シャイー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 第2幕
仮面シャイ05


リッカルド・シャイー指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
ライプツィヒ歌劇場合唱団 エルマンノ・オルミ演出
2005年11月23日・26日、ドイツ、ライプツィヒ歌劇場(ライヴ)

Ⅱ.30m03s  

リッカルド=======★マッシミリアーノ・ピサピア
レナート========★フランコ・ヴァッサッロ
アメーリア=======★キアーラ・タイギ
ウルリカ========★アンナマリア・キューリ
オスカル========ユン・イー・ユー


■第2幕■

第1場 舞台上に、ウルリカのようなトゲトゲ、釘をたくさん差した杭が、たくさん刺さっているようなもの。背景は真っ暗。  

 アメーリアのキアーラ・タイギも始めて見る歌手だがすばらしい。豊満で、伝統あるヨーロッパ貴族の高貴さを感じさせる容貌。『フィガロの結婚』におけるヤノヴィッツのように、ちょっと他の歌手では考えられないくらいの適役。

 青いモコモコでスケスケのコートをを羽織っているが、それを脱ぐと衣装がちょっと宇宙服っぽい。お椀を伏せた丸いカップ状の胸のついた、スエットスーツのような、サイボーグのような上半身。巨漢のリッカルドに合わせているのか、ふっくらふくらんでいる。

 ときどき顔のクローズアップがあるが、他のオペラ映像と違って、見苦しいところはない。こんなにアメーリアにふさわしい歌手は、他にいないと思われる。夫に秘密が露見したときの苦悩の表情も真に迫っている。
 ソロもデュエットも見事な歌唱。
 
 第2場になると真っ暗だった背景に明かりが入り、奥に柱のようなものが見える。 アメーリアをレナートに託して去るときに、リッカルドの上着をアメーリアに被せる。青の上に茶色といった配色。レナートがちょっと遊び人のイタリア男ふうに見えなくもないが、サムエルとトムといった回りの男たちもかっこいい。レナートはエメラルドグリーンにみえる艶のある軍人風の衣装。ただし、若干アメーリアのようにサイボーグっぽい雰囲気がある。

 ここで気づいたのだが、不思議なことに、各幕の間に休憩が入っている様子がない。前の幕が終わると、すぐに指揮者が音楽を始める。舞台上も、前の幕からうまく移行しているように見える。編集でカットしているようには見えない。つまり、全編通して演奏しているのだ。
 

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[2009/01/18 21:34] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
『仮面舞踏会』 シャイー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 第1幕
仮面シャイ05



 イタリアオペラ界では、アバド、ムーティに続くと思われていたシャイーですが、レコーディングされたものは多くありません。その姿をビデオで見るのは初めてです。結果的にたいへん素晴らしい公演だと思いますが、なぜもっとメジャーな歌劇場で収録しないのでしょう。

リッカルド・シャイー指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
ライプツィヒ歌劇場合唱団 エルマンノ・オルミ演出
2005年11月23日・26日、ドイツ、ライプツィヒ歌劇場(ライヴ)
Ⅰ-Ⅰ:21m06s Ⅰ-Ⅱ:28m16s

リッカルド=======★マッシミリアーノ・ピサピア
レナート========★フランコ・ヴァッサッロ
アメーリア=======★キアーラ・タイギ
ウルリカ========★アンナマリア・キューリ
オスカル========ユン・イー・ユー


 序曲の途中から、舞台のカーテンの前に門番二人と、ジプシーまたは周辺の住民らしい人々がたむろして何やらひそひそ話。前のカーテンが上がると、中間の壁が現れる。エイリアンの宇宙船、または魚の背骨を組み合わせたようなとげとげしいデザインの壁。序曲が終わるときに、その壁が左右に開く。

 第1場、舞台の奥は、緑の濃淡のカーテンか柱のよう。リッカルドの邸宅か。

 いきなりオスカルであるが、他の人と違って、ものすごく中国人ぽい。実際に中国人だろうけれども、衣装もモンゴル、チベットを思わせるものだし、パオみたいな丸い帽子をかぶっている。顔も、ひときわ中国人のような顔をしている歌手だ。オスカルとしては、声の高さと、切れも今ひとつ。このメンバーに合っているのだろうか、疑問だ。

 リッカルドのマッシミリアーノ・ピサピア。背が低くて小太りではあるが、端正な顔立ちで、ローマ皇帝のような、無骨な雰囲気もある。登場するなり、立派な声でビックリした。期待が持てそう。

 レナートも誠実そうなイタリア風美男子。サムエルとトムもかっこいい。

 第2場 ウルリカのいる郊外。同じく、エイリアンを思わせるギザギザがいっぱいのオブジェが左右から出てきて、中央で合体し前方へ。背景は、数本の柱の後がきみどり色に明るく光っている。左右には、第1場と同じエイリアン壁面がある。

 この場の要、ウルリカは茶色いハリネズミに有刺鉄線をかぶせたような、ピグモンをグロテスクにしたような驚くべき衣装。亀の甲羅のような円盤を、盾のように持っていて、それで顔を隠したりもする。

 ウルリカや、アズチェーナ、マクベス夫人、アムネリスなどの役は、フィオレンツァ・コッソットしかいないとおもうが、彼女はまだそこまで、ドスの効いた声ではない。童顔のかわいい顔みたいだ。むりして恐そうな顔をみせている。

 ウルリカがサタンと話をする場面での人払いの時、配下の下っ端ハリネズミ部隊が出てきた。そこまでするか。

 ここで登場のアメリア、真っ赤なマントに帽子。魔女みたい。とにかく目立ちすぎるだろう。アメリアが「心を清める力をわたしに下さい」と歌い出し、リッカルドとウルリカも合わせるところは、本当に、感動的に盛り上がる。

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[2008/11/23 15:12] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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