
芸術家は、気まぐれに仕事をしていると思われがちですが、多作な芸術家は規則正しい毎日の生活の中に、制作の時間を入れています。インスピレーションが湧いたときだけ、あるいは描きたいときだけ制作する、といった態度では偉大な芸術は生まれません。作品の「質」を高めるためには、「大量」の作品制作が不可欠です。「量」をこなさなければ「良質」の作品はできないのです。そして、「量」をこなすためには、規則的で健康的な生活態度、計算された時間配分などが必要とされるのです。
まれに不規則に仕事をこなしている芸術家はいますが、そういう人は仕事の量が半端ではありません。食事の時間をのぞいて、あるいは寝食忘れて、一日中制作に没頭して、大量の作品を残します。残念ながら、こんな天才は、あまり長生きできないと思います。
山下清の場合、時間をきっちり決めて貼り絵をするそうです。朝は10時から12時まで。お昼を食べて午後1時から始め、おやつの時間の3時になるとやめる、という学生のような仕事っぷり。奔放に生きているかのようにみえる山下清にして、こうです。
芸術作品制作に規則正しい勤勉さが必要なことは、初めからわかっていました。しかしわたしは、どちらかというと、マーラーが「夏休み作曲家」であったように、「夏休み画家」でした。一年の内の、ある時期だけ絵を描き、それ以外は何ヶ月もなにもしない。そんなぐうたらな年月を過ごしてきたのです。しかし、ここ数年、心をいれかえました。規則的生活はいまだ出来ないのですが、せめて一日に一度は、ちょっとだけでも、歩き、体操し、音楽を聴き、絵を描き、本を読み、文章を書くようにしようと思っています。たとえ、ほんのちょっとだけでも。そして一年に一度くらいは、冒険の旅に出て行きたいものです。 テーマ:人生=ART だ! - ジャンル:学問・文化・芸術
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