美意識をもう一度
美意識



『人生ノート 三輪明宏』より

 住む家のインテリアを考えることです。明るくて美しいものにしておくこと、そして常に美しい音楽を聴く。そうすると情緒が安定してくるのです。身のまわりに置いて使うものは、気に入った美しいものを基準にするということです。性能はどこのも大して変わりませんから、デザインとか美しさで選ぶようにすればいい。そうすると心がなごみますよ。

 精神のビタミン剤である文化とは何かというと、いい美術に接し、いい本を読み、いい音楽を聴いて、スポーツをしてということです。バランスのとれた人間になる方法としては、まずそれから始めることです。

 その人の住んでる家のインテリアとか。身のまわりに置いて、しょっちゅう使っている小物とか読んでいる本とか、しゃべっている話の内容とか聴いている音楽、それが全部そのまま出ているんです。それが見えない膜となってその人を包んでいる。


 何気ない香りをたいせつに よい香りは悪霊を払う

 たとえ親子であろうと、兄弟姉妹であろうと、二人以上の人間が一つ屋根の下に住むということは、これはもう努力と忍耐とあきらめ以外のなにものでもありません。

 私はこの年まで、弱い女と、強い男は見たことがありません。男はロマンティストで、神経が繊細で、生理的にも精神的にも弱い。女は現実的で、神経が図太くて強い。男は生理的にも精神的にも弱すぎるから、神様が腕力を与えたのです。男っぽい女の人ほど弱いものです。見るからに華奢でおとなしそうな女の人ほど、実は現実的で、神経が図太くてだらしなくて、強い人が多いのです。

 筋肉隆々のスポーツマンほど精神的には弱く、すぐまいっちゃう。男が仕事をするのも、外へ行くのも飲みに行くのも、いつも夢見てる。「誰かいい女に会うんじゃないか」と。女は夢なんか見ません。現実です。だから強いのです。
 男の出発点は劣等感です。女には一時的に、瞬間的にかすめるほどの劣等感しかありません。男は根強くそれを持ち続ける。みんなの前で劣等感を刺激することをいわれたりすると、男は必ず怨念の固まりになります。女の人はそれがわからないから、平気で侮辱する。

 人間はひとりで生まれ、ひとりで死ぬ。ずーっと独身でいた人は慣れているから、老後になってひとりでいても平気なのです。そのあいだに恋愛をしたり、何か思い出がないと寂しいかもしれないけれど、何かがあれば何かを失うのです。


人生ノート

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[2013/07/28 19:10] | 図書館 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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