夏はイリアスで乗りきる
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シュリーマンの発掘したトロイ遺跡。


 今日もお昼前、1時間ちょっと散歩してきました。毎日食料を買わないと生きていけませんからね。タオルをかぶっていればそんなに暑くない。歩きながら音楽を聴くのが、うっとおしくはなります。

 ホメロスの「イリアス」は、ギリシャ対トロイの戦いのお話である。主役はアキレウス。この名は、アキレス、アキレス腱。ニケ(英語読みでナイキ)と同じで、靴メーカーみたいに感じますね。

 「イリアス」とは「イリオス(イリオン)の歌」、「オデュッセイア」とは「オデュッセウスの歌」という意味。イリオスというのはトロイのことみたいだ。ちなみにギリシャ側のことはアカイア軍と言っている。

 この物語は、ギリシャ人が語っているのだから、「トロイ戦役」のようなタイトルなのだろうと思う。文字に書かれたのは、紀元前6世紀のギリシャであるが、紀元前12世紀頃の話であって、文字の確定していない時代で、ずっと詩人によって語られていたものだ。

 こんな長大な物語が記憶で語られたはずはないという説もあるようだが、文字のない時代の人間の記憶力を、文字に頼っている現代の人間の感覚で想像してはならない。てなことを小林秀雄が言っていた。

 新しい松平千秋訳、ワイド版岩波文庫で、本は活字もキレイで読みやすい。だが、見慣れない漢字が多くて、脚注も多くてひっかかる。名前に枕詞が付く。ペレウスの子アキレウスと書いてある。アトレウスの子アガメムノンなんていう調子で、たまにペレウスの子だけですましたり、単にアキレウスだけのこともある。神々の王ゼウスでさえ、クロノスの子ゼウスである。

 このように、ちと読みにくいが、その前に読んだ、大江健三郎の「水死」よりも、内容はすんなり理解できる。確かストーリーは数年前の映画で「トロイ」ってのがあったけど、それと同じじゃないかな。10年間の戦いの、その中の10日間の出来事を凝縮してお届けする。トロイ総帥ヘクトールをアキレウスが倒して終わる、はず。

 それにしても、いろいろな神々が出てきて、命令したり干渉したりする。ジークムントを助けるワルキューレに、神々ヴォータンとフリッカの夫婦喧嘩がからんでくるニーベルングの指輪と似たようなもの。そもそも増えすぎた人間を減らすために、神々が戦争を起こすようにし向けたのだから、人間を使ってロールプレイングゲームをしているようなもの。歴史的英雄も将棋の駒だ。自由に動けない。 


 ギリシャ対ペルシャやトルコの領土配分を見ると、イタリアからトルコの海岸部分までギリシャ領っぽくなっているところが多い。つまりトルコ沿岸の島であっても島はギリシャなのだ。今でもかなりそんな感じで、ロードス島なんてトルコのすぐそばだ。

 これはギリシャは海洋民族であるので海に面したところはギリシャで、それ以外の内陸がペルシャやトルコという国なのだと思われる。

 だから東シナ海、名前は中国の海となっているが、海のない内陸部が中国なのであって、島がある海は、ベトナムやフィリピンや、そして日本の領土なのである。ロシアと北方領土だってそうだ。日本人は海人だ。

イリアス〈上〉 (岩波文庫)

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[2014/08/02 17:17] | おすすめの本 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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