おとなのオペラ座の怪人
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アンドリュー・ロイド=ウェバー オペラ座の怪人 25周年記念講演のCD
 
 最初見たころは、キャッツの方がよかったとか、ストーリーが不可解だとか、(あたりまえだが)歌がオペラに比べて非力だとか、素直に受け付けられなかったのだが、ガストン・ルルーの原作も読んで時間がたってくると、スタンダードなオペラと同じような自分のレパートリーになっているのを、つくづく感じるこの頃です。「ニュルンベルグのマイスタージンガー」のハンス・ザックスのようにいかなくて、ささやかな抵抗をするも、泣いて若い二人を許す独身男のお話です。

 2011年10月、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われた『オペラ座の怪人』の25周年記念公演。わたしが見たのは、2010年のアイスランド噴火で、イギリスに15日間もいた時の最終日。この時は24年めだったのか。

 ロンドンで見るミュージカルは、どれでも3千円ぐらいで見ることができるうえ、歩いてビッグベン横の豪華ホテルに帰って寝るという恵まれた環境だった。したがって歌手も日本人なのに、チケット代に一万円もかかるうえ、一時間も混雑した電車にのって帰らなくてはいけない東京公演など見に行く気にならないのであった。(郊外に住んでいるのが悪いのだが)オペラだったら行くんだけど。

ファントム: ラミン・カリムルー
クリスティーヌ: シエラ・ボーゲス
ラウル: ハドリー・フレイザーと書いても、誰も知らない。

今までのCDでは、オリジナル・ロンドン・キャスト版、劇団四季版と映画サウンドトラック版をハードディスクに入れている。それぞれ違った良さのある演奏だ。そのどれとも違って、自然に緩めのライブ感溢れる演奏。

 オーケストレーションが変えられて、全体的に繊細でゆったりしたテンポになっている。これはとてもいい。オペラに一歩近づいた。映画サウンドトラック版でもオリジナルよりもゆっくり演奏していたので、ロイド=ウェバーの本意はこちらにあるのだろう。

 歌の方は、今までのものと違った歌い方をしている。歌というよりも、演劇的に自然な歌い方というか、まあもうちょっと正確に歌ってほしいと思う。オケとずれているところも多い。慣れればよくなるのかもしれない。どっちにしてもオリジナルの端正な緊張感はない。

 クリスティーヌは特に、サラ・ブライトマンにかなうはずもない。たいていのオペラ映画もそうであるように、映画版でもこっちでも、見かけが…。どうせ歌は今一つなんだから(ごめんなさい)、見栄えのする人を望む。ちょっと文句をつけたくなるのも、気に入っている証拠だ。劇場でこれを見ていたら涙を流すであろうことは十分想像できる。

 ロイド=ウェバーは終演後の、挨拶の最後に紹介した。「わたしのエンジェル・オブ・ミュージック、サラ・ブライトマンです」



CDよりもブルーレイやDVDの方が安いのでお勧め。
オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン [Blu-ray]

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[2014/09/30 17:42] | その他のオペラ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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