脳はいつでも元気いっぱい
京都人の密かな愉8


 年始の、嵐が丘は別物として、恐るべき子供たち、青い麦、肉体の悪魔、ドルジェル伯の舞踏会、とフランス心理小説が続いて、危険な関係に入った。とても面白かったが、どれもこれも悲惨な状況で終わる。

 危険な関係は、地の文なしの手紙のやりとりだけという変わった文学で、とても刺激を受けた。しかし、あんなに人間関係に用心深く賢い主役二人が、最後にちょっとした諍いで破滅するというのは唐突すぎるように思う。作者の事情で、急に結末をつけなければいけなくなったのだろうか。ドン・ジョヴァンニは、むりやりにでも地獄に堕ちなければ、読者が納得しないのだろうか。


 『海馬 脳は疲れない 池谷裕二・糸井重里』という本は、家に2冊ある。もともとは図書館で借りてきて読んだ。その以前借りた本が、昨年末の図書館祭で払い下げになっていたので持ち帰ってきたら、家に文庫本が一冊あったことに気づいた、というわけだ。たいてい図書館で借りてきて読んでから、気に入ったらあとで買うというふうにしているのだ。

 再度読んでみて、やっぱり覚えておいた方がいいようなことが書いてあったので、書き出しておこうと思う。今年の大河ドラマは、吉田松陰が出てくるみたいだ。見ないけど。あんなに気合いを入れて、脳をめいっぱい使って真剣に生きていければ、個人の才能とか向き不向きに関係なく、ひとかどの事が成し遂げられるのではないか。

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 痴呆のような病気をのぞけば、「年を取ったから物忘れをする」というのは、間違い。子供の頃に比べて、大人はたくさんの知識を頭の中に詰めているから、そのたくさんのものの中から知識を選び出すのに時間がかかるだけ。

 生きることに慣れてはいけないんです。慣れた瞬間から、まわりの世界はつまらないものに見えてしまう。同じことの繰り返しは脳をダメにする。

 体が耐えられないほどの力を加えないために、筋肉にも脳にも必ずストッパーがあります。ストッパーを外して、一つ違う局面に行くことを何度かやると、次に出来ることの可能性が増えます。予想以上に脳は使い尽くせる。やりすぎてしまった人が天才。

 脳はわからないものがあるとウソをつく。つじつまを合わせようとする。脳は見たいものしか見ない。寝ることで記憶が整理される。

 海馬にとっていちばん刺激のあるのは、空間の情報です。旅をすることは脳を鍛えます。ミスをしたサルの方が記憶の定着率がいいのです。失恋や失敗が人を賢くする。

 やり始めないと、やる気は出ない。やっているうちに、集中力が高まって気分が乗ってきます。やる気が出ない場合でも、やり始めるしかないのです。

 考えごとをしていて、疲れを感じたときは、脳が疲れているわけではない。「30分休憩を取って」という考え方をしない方がいい。目の疲れだとか、同じ姿勢をとった疲れを補う。「いったん忘れる」というのが一番よくない。いったん忘れたりしないで、考えたまま違うことをするのがいい。

 脳はいつでも元気いっぱいです。ぜんぜん疲れません。寝ている間も脳は動き続けます。一生使い続けても疲れません。

 脳は、ひとつのことを決めつけたがり、なおかつ安定化したがります。自分が言ったことに対しても、安定化したがります。良いことを言うとそのとおりになる。悪いことを言ってもそのとおりになる。強い力で宣言すると、言葉が走っていって、新しい回路を潮流のように生み出してしまう。


海馬/脳は疲れない


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[2015/02/12 20:55] | おすすめの本 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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