考えない練習
 この本は、「考えない練習 」といったタイトルですが、まあ、禅とか、ヴィパッサナー瞑想のような修行法のことです。ブッダの修行法で、最近ではスマナサーラさんや地橋秀雄の著書が目につきます。(この二人の方がおすすめです)

 人間は常々、余計なことばかり頭の中で考えたり、思い出したり心配したりしています。そのため心が落ち着かず、波打っています。たえず不安がつきまとっています。それは余計なことなので、現在の事実のみに目を向けます。現在の回りの状況、騒音、自分の体調、呼吸などだけを意識し続けます。そうすることによって、心に平安が訪れる。顔つきも変わってくる。そんなことだと思います。

  「考えない練習」というタイトルなのに、こんなことが書いてあって驚き、考えさせられました。「人間の行動はほとんどが脳の反射によるもので、本当は自由意志なんてないんだ」「反射しかないんだったら、その反射を鍛えればよい」「本人の意識に自由はないけれど、脳に支配されていることを意識することによって拒否権が生まれる」

 浮上してきたのが、「人間に自由な意志はあるのか」問題です。

 先日載せた武田邦彦さんもこう言ってました。「僕は自分には意志がないと思っています。意志がないんだけど、何か今まで経験してきたすべてのことを通じて、たとえばこの瞬間にこの本を開けようと思うわけですよ。思うから開ける。それが自分の意志だと後で思う。行なった後に思う」


 細かく見れば、万物は原子でできています。原子がたくさん組み合わさったからといって、そこに電流が流れたとして、個人の意志が生まれるものでしょうか。現代のスーパーコンピューターでも全くできていません。DNAに組み込まれた生物としての本能が進化すると、意志になるのでしょうか。

 人間の体の細胞は、だいたい3ヶ月もすればほとんど入れ替わります。部品をほとんど取り替えたものが、同じものでしょうか。もっと長く考えれば、総取っ替えしていることは明らかです。何十年前の子供の時とは、見かけも頭の中もずいぶん違ってますよね。同じ自分だと思ってますが、これって本当に同じ人間なのでしょうか。体は、洋服のように、取り替えのきくもので、意志は別にあるのでしょうか。
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テーマ:本の紹介 - ジャンル:学問・文化・芸術

[2016/04/10 16:00] | おすすめの本 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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