嫌われる勇気 岸見一郎

 アルフレッド・アドラーの心理学については、堀江貴文の本と一緒に二ヶ月前に取り上げました。しかし今頃になって岸見一郎著の本を二冊読みました。

 まず続編になる『幸福になる勇気』の方から。プラトンの著作を意識した対話形式なので、酷く読みにくいです。分からず屋で我の強い学生が、いちいち反論して、話がなかなか先に進みません。しかし最後の「結婚について」は、今まで聴いたことのない目の覚めるような見解です。

 みんな自分にふさわしい相手がいないと思い、婚期が遅れているが、自分にあった仕事を探すのと同じで、そんな理想の相手などいないのだ。はっきり言えば、結婚の相手など誰でもいいのである。自分の継続した愛の力で、責任を持って結婚生活を続ける事こそが肝要である。そんなふうに受け取ったが、全部読んでいるとわかりにくい。

 ところが最初に出た方の、つまり大ヒットした方の『嫌われる勇気』を読んでみると、もっとダイジェスト的でわかりやすいものでした。


 それで、どうしてあなたが他者を「敵」だとみなし、「仲間」だと思えないのか。それは、勇気をくじかれたあなたが「人生のタスク」から逃げているせいです。

 まず、行動面の目標は「自立すること」と「社会と調和して暮らせること」の2つ。そしてこの行動を支える心理面の目標が「私には能力がある」という意識、それから「人々は私の仲間である」という意識です。

 自らの人生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」それだけです。その選択について他者がどのような評価を下すのか、これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。

 あなたが誰かに嫌われているということ。それはあなたが自由を行使し、自由に生きている証であり、自らの方針に従って生きていることのしるしなのです。

 しかし「わたし」は、世界の中心に君臨しているのではない。「わたし」は人生の主人公でありながら、あくまでも共同体の一員であり、全体の一部なのです。「この人は私に何を与えてくれるか?」ではなく、「私はこの人に何を与えられるか?」を考えなければならない。


以下、再度見直した、アドラーの言葉の要点です。

すべての悩みは、対人関係の悩みである。
人生が困難なのではない。あなたが人生を困難にしているのだ。
人は今この瞬間から変われるし、幸福になることができる。
問題は能力ではなく、勇気なのだ。
相手を支配するために、怒りという感情を創り出し利用したのだ。
健全な人は、相手を変えようとせず自分が変わる。
大切なことは共感すること。
どうしたらみんなを喜ばすことが出来るかを、 毎日考えるようにしなさい。
自分だけでなく、仲間の利益を大切にすること。
受け取るよりも多く、相手に与えること。
幸福になる唯一の道である。

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[2016/10/27 12:40] | おすすめの本 2 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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