『ラインの黄金』 バレンボイム スカラ座2010 第4場
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 第4場 ライン川に沿う山地のつづき

 背景が緑になり、ワルハラ渓谷らしくなる。回転する月も現れる。アルベリヒの降りていった階段から、フリッカ、ドンナー、フローが上がってくる。金塊を運んだような動きは全くない。

「フライア様の身代金は…」とか言っているが、特になにもないぞ!と思っていたら、いつのまにか、なにやら黄色の光が漏れている板が重ねてある。1m方形、厚み8cmぐらいの板を重ねてあるのだが、厚みの側面は光っておらず、正方形の面から光を放っている。持ち上げると光面が多く見える。

 舞台上の明るさが増し、フライアが現れる。巨人兄弟とその巨大影も映る。その光る板を、版画を乾燥させて保存しておく台、高さ2mほどの台に差し込んで、ちょっとしたファンシーケースのように重ねる。

 その重ねてある隙間から、フライアの目が見えるということで、ヴォータンの持っている指輪、実はてぶくろ、を要求する。ところが「指輪はわたさん!」と駄々をこねるヴォータン。舞台背景が上から青みを増してくる。月も回転を止めた。なにか悪い予感が。

 地下から女性がせり上がってくる。が下半身がどんどん長くなって、ざっと3人分の背の高さになる。エルダはアンナ・ラーション、昨年「ミサ曲ハ短調」で聴いた歌手だ。舞台上は真っ青。しかし、これでは歌いにくいだろう。歌い終わると、地下に沈む。

 ヴォータンもあきらめて、指輪手袋を隙間に突っ込むと、ファンシーケース黄金は、これまた地下に沈む。指輪の取り合いをする兄弟は、弟が、フライアに気があった兄を殺す。

 全体が暗くなり、2場で出てきた「裸の人間がくんずほぐれつ、ゆっくり動いているようなものが見える最後の審判のように、身悶えている人々」のようなものが、全体に広がり、琥珀の中に閉じこめられた人間の化石のように変わる。フローが歌い出すと、だんだんハッキリしてくる。これは、死んだ英雄たちの亡骸、あるいは魂の身もだえか。

 全体が白っぽく明るくなってくる。数人のダンサーが床に倒れていたが、少しずつ起き上がり、みんなで激しく踊りだす。月はなくなり、「琥珀の中に閉じこめられた人間の化石」らしい背景が白っぽくなり、ぼやけてきたと思ったら、いつのまにか人間の浮き彫り、白い板に掘られたレリーフ状になっていた。これは、不思議だ。

 次にそのレリーフ板背景が、上にあがっていく。こんなにハッキリ舞台装置が動くのは、今回ではめずらしい。後ろは真っ黒。床は、凹凸部分を持ち上げたのか、平面の水たまりに変わっていた。

 ローゲ以外のみんなは、舞台奥の暗闇に消える。いつのまにか「レリーフ板背景」がもどっており、床の水に反射した照明の揺らぎが「レリーフ板背景」にゆらゆら投影されて、なんとも微妙な雰囲気に。

 床の段差がもどり、「レリーフ板背景」が赤く染まり、ローゲが手をかざして音楽が終わって幕となる。拍手。

 幕が開いて、女5人、男4人のダンサーがごあいさつ。続いて一人ずつ出てくる。ラインの乙女、フロー、フライア、ドンナー、ミーメときて、それからファーフナー、ファゾルト、エルダ、フリッカ、アルベリヒ、ローゲ、最後がヴォータン。このような序列なのかと、改めて思う。



『ラインの黄金』ダニエル・バレンボイム指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団
ギー・カシアス演出 2010年5月26日収録 2h32m23s
2011年12月27日(火)深夜24:20~翌日3:13(173分)放送

ヴォータン:ルネ・パーペ
ドンナー:ヤン・ブッフヴ
アルベリヒ:ヨハネス・マルティン・クレンツレ
フロー:マルコ・イェンチュ
ローゲ:シュテファン・リューガマー
ミーメ:ウォルフガング・アプリンガー・シュベルハ
ファゾルト:ヨン・クワンチュル
ファフナー:ティモ・リーホネン
フリッカ:ドリス・ゾッフェル
フライヤ:アンナ・サムイル
エルダ:アンナ・ラーション
ヴォークリンデ:アガ・ミコライ
ウェルグンデ:マリア・ゴルチェフスカヤ
フロスシィルデ:マリナ・プルデンスカヤ
バレエ:イーストマン・バレエ・カンパニー



  



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[2012/02/20 18:15] | ラインの黄金 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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