『ドン・ジョヴァンニ』 ジュリーニ指揮 1959年 第2幕
ジュリーニ59



 ジュリーニのオケは、ベームに似ていて、低音少なめで繊細。特に誇張したところはないので、深刻でも重厚でもない。スィトナー盤は、聴いたことがないが、恐らく似たような傾向だと思う。したがって、人によっては、あるいは時によっては、これといった特色のない、つまらない演奏に感じることもあるだろう。

 フィナーレなどの締めは、ベームにやや劣ると感じられるが、快速で気持ちがいい。問題は歌手。肝心のドン・ジョヴァンニとドンナ・アンナが弱い。騎士長のゴットローブ・フリックも、名前に似合わず弱い。

 ヴェヒターがドン・ジョヴァンニを歌うっていうのが、そもそも考えられない。「こうもり」や「タンホイザー」でよく聴いていた。だからっていうわけではないが、レポレロのタッディよりも優しい男だと思うぞ。

 ドンナ・アンナのジョーン・サザーランドでありますが、ほぼ「ホフマン物語」しか聴いた覚えがない。思い出せない。恐らく、生で聴くと、スゴイ声の歌手なんだろうけれど、録音では持ち味が出ないのだと、好意的に解釈する。オランピアなんて、グルベローヴァよりもいいし。

 彼女のアンナは、同じように畑違いの、同種のソプラノである、ニルソンやグルベローヴァよりも、明らかに押しが弱い。ツェルリーナがムリして歌ってるぽい。発音も、なんだかたどたどしい。言い過ぎましたが、無理やり違いを考えると、こんな感じですね。

 さてエルヴィラのシュヴァルツコップです。
これが、とてもいいのです。評判からすれば、そんなことあたりまえ、なのでしょう。でも、ジュリーニの『フィガロの結婚』、ベームの『コジ・ファン・トゥッテ』が特にいいと思わないので、ついでにここで歌っているシュヴァルツコップもいいと思っていませんでした。

 ああ、若い頃のシュヴァルツコップはよかったのに、60年頃になるともうダメなんだと、思っていました。やっぱりEMIの技術的何かのせいなのではないかという疑いが深まってきました。

 ついでにフルトヴェングラーの53年のライブでのシュヴァルツコップの歌唱も聴いてみました。このジュリーニ盤の方がいいですね。というかここでのエルヴィラ以上の歌唱は思いつきません。

 伯爵夫人ロジーナでは、古い方のカラヤンとフルトヴェングラー盤の方が、良いと思いますが、これはジュリーニ盤がいいです。ロジーナとフィオルディリージ、エルヴィラとマルシャリンは、デラ=カーザとダブルキャストみたいに公演して、あるいはレコーディングして、どっちかが記録に残ってますが、ほぼシュヴァルツコップで決まり。ですよね。


モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ ハイライト
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(全曲)


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[2012/06/22 20:54] | ドン・ジョヴァンニ | トラックバック(1) | コメント(0) | page top
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☆ ジュリーニのオケは、ベームに似ていて、低音少なめで繊細。特に誇張したところはないので、深刻でも重厚でもない。スィトナー盤は、聴いたことがないが、恐らく似たような傾向だと思う。したがって、人によっては、あるいは時によっては、これといった特色のない、つ...
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