『仮面舞踏会』 クエスタ指揮 トリノ・イタリア放送1954
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 『仮面舞踏会』1957年12月7日 スカラ座ライブ、ステファノ、バスティアニーニ、カラス、シミオナート、ラッティ、ガヴァッツェーニ指揮のものを聴いた。しかし音質も悪く、考えるところがある。特にオスカルが良くない。解説には超のつく名盤みたいに書いてあるが、したがって、この盤は後回し。

 『ドン・ジョヴァンニ』が予想外にめっぽう良かった、イタリアチェトラのスタジオ録音シリーズです。この『仮面舞踏会』と同じクエスタ指揮で、1951年録音の『アイーダ』も聴いてみたが音質が悪い。歌手も全員知らない。そして次に手に入れたのがこの『仮面舞踏会』です。

 タリアヴィーニとヴァルデンゴという有名な歌手が出ている。適役かどうかはともかく、このシリーズにこんな名歌手が歌っているとは。そして『ドン・ジョヴァンニ』同様、同時代のステレオ録音よりも、声がとても良くきこえる。

 CD1枚目に1・2幕が、CD2枚目は3幕だけとスッキリしている。他の盤はなぜこうしないのだろう。


アンジェロ・クエスタ指揮 トリノ・イタリア放送交響楽団
トリノ・イタリア放送合唱団 1954年11月16日 75M08S/44M31S

リッカルド=======フェルッチョ・タリアヴィーニ
レナート========ジュゼッペ・ヴァルデンゴ
アメーリア=======メリー・カーティス・ヴェルナ
オスカル========マリア・エラート
ウルリカ========ピア・タッシナーリ
シルヴァーノ========アルベルト・アルベルティーニ
マルコ・ステファノーニ,ヴィト・ススカ(BS),エミリオ・レンツィ(T)

 タリアヴィーニは名前はよく聴くが、レコードでは初めて。NHKイタリア歌劇団来日公演の「愛の妙薬」を歌っている古い映像で見たことがあるのみ。したがってもっと軽い役しか歌わないのかと思っていた。ウルリカのピア・タッシナーリという知らない歌手は、彼の奥さんだと書いてある。

 ヴァルデンゴは、トスカニーニの最高の名演『ファルスタッフ』で、タイトルロールを歌っている。それだけでも最高の歌手だ。

 アメーリアを歌うメリー・カーティス・ヴェルナは、先に書いた51年録音の『アイーダ』でもアイーダを歌っているところをみると、かなりの歌手なのだろう。私にはカラスの歌唱よりも、それほど劣るとは思えない。ただし、この歌手の中ではいちばん声がぼやけている。レオニー・リザネクのような含み声っぽい。

 録音のせいだろうが、最初は声量も明瞭度も、他の歌手より一段劣っていた。だんだん終盤に向けて良くなっていったように思う。

 オスカルのマリア・エラートこそ、全くなんの手がかりもない歌手だが、とてもいい。レリ・グリストをもっと高くしたような明瞭な声で気持ちがいい。好みによっては高すぎて嫌う人もいるだろう。

 この録音は、古い録音にあるけれど、オケよりも歌手の声が立派に聞こえることに意を尽くしているようである。全体のバランスとかよりも、今歌っている声がよく響くようにしている。だからシルヴァーノでさえ、ひどく力強い声でとまどってしまう。ホールの響きのせいか、エコーがかってきこえる部分もある。

 したがってガヴァッツェーニ盤よりも、はるかに聴きやすい。アンジェロ・クエスタという指揮者、非常に控えめながら、フィナーレの落ち着いたテンポの変化など、凡庸な指揮者とは思えない。最近聴いたものでは、カラヤンを除けば、ショルティ、ムーティ、ガヴァッツェーニなどの演奏よりもずっと真摯に受け止められる。一気に聴いてしまい、目頭が熱くなった。
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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

[2012/07/28 20:04] | 仮面舞踏会 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
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コメント
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
[2012/11/14 23:56] URL | アパレルの履歴書 #- [ 編集 ]
コメント、ありがとうございます。
[2012/11/15 16:19] URL | にけ #- [ 編集 ]
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